もやもやレビュー

『月刊予告編妄想かわら版』2026年5月号

『マテリアリスト 結婚の条件』(5/29公開より)

毎月下旬頃に、翌月公開の映画を各週一本ずつ選んで、その予告編を見てラストシーンやオチを妄想していく『月刊予告編妄想かわら版』五十七回目です。
果たして妄想は当たるのか当たらないのか、それを確かめてもらうのもいいですし、予告編を見て気になったら作品があれば、映画館で観てもらえたらうれしいです。
5月公開の映画からは、この四作品を選びました。

『サンキュー、チャック』(5月1日公開)
公式サイト:https://gaga.ne.jp/thankyou_chuck/
予告編:https://youtu.be/YaOd0mk0Yeo

★メイン.jpg「ホラーの帝王」と言われるスティーヴン・キング。彼にはホラー小説以外にも『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』『グリーンマイル』等の感動ミステリー小説があり、そのラインに続く映像化作品『サンキュー、チャック』。
 突然の世界の終わりがやってきた世界を舞台に、「チャールズ・クランツ 素晴らしい39年間! ありがとう、チャック!」という大量の感謝広告が人々の前に現れる。
 予告編では「チャックの人生を遡る物語」と謳われており、学校の先生から「チャック。世界はね、あなたが"愛した記憶"で出来ていて、それがあなただけの宇宙になる」と言われている場面も見ることができます。
 ここからは妄想です。少年時代のチャックが祖父らしき人物に「何を知ってるの?」と泣きながら聞き、祖父が何かを見て驚愕しているシーンも予告編で見ることができます。さきほど挙げた感動ミステリー作品に続く作品なので、ヒューマンドラマにファンタジー的な要素が入っているはずです。
 世界の終わりがやってきた、というのは実はチャックに死が近づいており、この物語の世界は別次元にいる彼が作り出した空想の世界なのではないでしょうか? あるいは昏睡状態のまま眠り続けている彼が作り出した世界の可能性もあります。だとしたらこの世界が終わり、彼の本当の人生が始まるというラストもありえそうです。

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『サンキュー、チャック』
5月1日(金) 新宿ピカデリー他全国ロードショー
配給:ギャガ、松竹
© 2024 DANCE ANYWAY, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

『ゼイ・ウィル・キル・ユー』(5月6日公開)
公式サイト:https://they-will-kill-you.jp/
予告編:https://youtu.be/A8CJFJ3ve0k

Main_TWKY-TP-019rL.jpg『デッドプール2』などで注目されたザジー・ビーツ主演、『IT/イット "それ"が見えたら終わり。』の監督アンディ・ムスキエティ制作、ロシアの新鋭キリル・ソコロフが監督をした脱出型ホラーアクション『ゼイ・ウィル・キル・ユー』。
 ニューヨークの最も歴史ある高級マンション「バージル」。そこに雨の中、新しいメイドとしてやってきた女性(ザジー・ビーツ)はこの建物は何かがかおかしいと気づく。
「この建物は悪魔の神殿だ。毎月、悪魔に生け贄を捧げる。今夜、きみがその生け贄だ」と通気口らしき場所で頭から血を流している彼女に伝える黒人男性の姿や、住人たちが彼女を捕まえようとして逆にやられてしまうシーンなどが予告編で見ることができます。
 ここからは妄想です。このマンションに住む老若男女はさきほどの黒人男性の一部を除いてほぼ悪魔崇拝しており、彼らは彼女を生け贄にするために襲いかかってくるようです。しかし、彼女は「相手を間違えたな」というぐらいのタフさで、襲いかかってくる敵たちを容赦なくぶっ倒していく豪快なアクションを見せてくれるようです。
「以前はどこでおつとめに?」と聞かれた彼女は実は服役しており、そこで囚人たちをボコボコにしていた姿もあり、その強さは折り紙付きのようです。その強さに魅入られてしまった住人たちの新たな女帝として君臨するラストかもしれません。

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『ゼイ・ウィル・キル・ユー』
5月8日(金)公開
配給:東和ピクチャーズ・東宝
©2026 Warner Bros. Ent. All rights reserved

『スター・ウォーズ マンダロリアン・アンド・グローグー』(5月22日公開)
公式サイト:https://starwars.disney.co.jp/movie/mandalorian-grogu
予告編:https://youtu.be/2BO4EwmZI3M

★『マンダロリアン・アンド・グローグー』:メイン.jpg MCUの「アイアンマン」シリーズに出演&監督も務め、「マンダロリアンシリーズ」でも監督をしているジョン・ファヴローが手がけた『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』。
 帝国が崩壊し、無法地帯と化した銀河に生きる「伝説の賞金稼ぎ」のマンドロリアン(ペドロ・パスカル)と、強大なフォースを秘めた子どものグローグー、父子を超えた絆で結ばれた二人が主人公の実写ドラマシリーズがついに映画になった期待の一作。
「帝国軍の残党を一掃する」というマンドリアン。そして、ウォード大佐(シガーニー・ウィーバー)が二人に「これは復讐ではない。新たな戦争を防ぐ戦い」と話しているシーンも予告編で見ることができます。
 ここからは妄想です。「あいつは俺より長生きする。永遠には守れない」とマンドロリアンがグローグーの将来のことを案じているセリフも予告編で見ることができます。
 この二人の活躍で帝国軍の復活を狙う新たな戦争は阻止される展開になるはずです。人気の「マンダロリアンシリーズ」ですが、グローグーの成長のために今作でマンドロリアンは彼を救うために動けないほどの大怪我を追うなど一緒に行動ができなくなってしまう。そして、彼を救うためにグローグーがひとりで銀河に出ていくという成長譚の始まり、あるいはシリーズの人気キャラと出会うという続編を感じさせるラストではないでしょうか?

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『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』
5月22日(金)日米同時公開
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2026 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.

『マテリアリスト 結婚の条件』(5月29日公開)
公式サイト:https://a24jp.com/films/materialists/
予告編:https://youtu.be/SdB3gBO5FzI

メイン_『マテリアリスト-結婚の条件』.jpg 第96回「アカデミー賞」作品賞と脚本賞にノミネートされた『パスト ライブス/再会』のセリーヌ・ソン監督が前作に引き続き、A24とタッグを組んだ最新作『マテリアリスト 結婚の条件』。
 ニューヨークの結婚相談所で"マッチメーカー"として働くルーシー(ダコタ・ジョンソン)は結婚式で出会った大富豪のハリー(ペドロ・パスカル)に熱烈なアプローチをされる。そんな中、レストランで働いている元恋人で、売れない俳優のジョン(クリス・エヴァンス)と再会する。
「私たちが別れたのは、"愛"がないんじゃない。"お金"がないのよ」とジョンに言うルーシーの姿も予告編で見ることができます。
 ここからは妄想です。ルーシーはタイトルにあるように「マテリアリスト(物質主義者」だからこそ、かつてジョンと別れ、今はハリーに惹かれているのでしょう。現在のニューヨークが舞台ということを考えると夢や希望では食べていけないという現実のシビアさがあり、元カレとよりを戻すのは難しいように感じます。
 セリーヌ・ソン監督の前作「パスト ライブス」も女性一人と男性二人の三角関係を描いていました。おそらく監督はこのシチュエーションでの男女関係や女性側の選択を描きたいのでしょう。ルーシーは夢か現実の二択のどちらも選ばず、"マッチメーカー"として誰かの幸せを叶えることを選ぶのではないでしょうか?

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『マテリアリスト 結婚の条件』
5月29日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて全国ロードショー
配給:ハピネットファントム・スタジオ
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文/碇本学

1982年生まれ。物書き&Webサイト編集スタッフ。

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