もやもやレビュー

世界最大のダイヤ強奪計画が動き出す『アウトローズ』

『アウトローズ』 2026年1月23日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー

ジェラルド・バトラーが、型破りな刑事"ビッグ・ニック"として再びスクリーンに帰ってきた。
荒々しい捜査手法と強烈な存在感で観客を魅了してきたニックが、本作では舞台をヨーロッパへ移し、かつて逃した宿敵ドニーを追う。

監督は前作『ザ・アウトロー』で高い評価を得たクリスチャン・グーデガストが続投。
全米No.1スタートを記録し、第3作の製作もすでに決定している本シリーズは、単なる続編にとどまらず、よりスケールの大きなクライム・サーガへと進化を遂げた。

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休職処分中のロサンゼルス郡保安局刑事ニック(ジェラルド・バトラー)は、銀行強盗事件後に逃亡したドニー(オシェア・ジャクソン・Jr.)の行方を追い、単身ヨーロッパへ渡る。
やがてニックは、ドニーが窃盗を繰り返す犯罪組織と行動を共にし、世界最大のダイヤモンド取引所を狙う壮大な強盗計画に関わっていることを突き止める。
緻密な作戦を立てる悪名高き窃盗団、裏で暗躍するマフィアの陰謀、そして、追う者と追われる者の関係だったはずのニックとドニー。状況は次第に変化し、二人は"まさかの共闘"へと巻き込まれていく。誇りと裏切り、正義と犯罪が交錯する中で、物語は予測不能な方向へと転がっていく。

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本作の最大の魅力は、派手な銃撃戦やアクションだけではない。ニックとドニーの関係性が変化していく過程にこそ、この映画の緊張感がある。

ビッグ・ニックは相変わらず粗暴で、決して"正しいヒーロー"ではない。だが、失敗や後悔を背負った男だからこそ、彼の執念には重みがある。
ジェラルド・バトラーは、その疲労と狂気、そしてかすかな人間味を全身で体現しているように感じた。

一方のドニーも、単なる悪役には収まらない存在だった。知性としたたかさを併せ持ち、ニックと対峙することで物語に複雑な陰影を与えていく。

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銃撃戦や強奪シーンはスリリングでありながら、「この二人は最後まで信じ合えるのか?」という心理戦が、観る者を最後まで引きつけて離さない。

アクションシーンも純粋にアクションを楽しむというより、ピンチの時もいつ裏切られてもおかしくないという心理戦が同時進行で進んでいくから、いつまでも楽しめる魅力がある作品。最後の最後まで展開が読めず楽しませてもらった。第三弾にも期待したい。

(文/杉本結)

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『アウトローズ』
2026年1月23日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー

監督・製作総指揮・脚本:クリスチャン・グーデガスト
出演:ジェラルド・バトラー、オシェア・ジャクソン・Jr. ほか
配給:クロックワークス

原題:DEN OF THIEVES 2: PANTERA
2025/アメリカ・カナダ・スペイン/131分
公式サイト:https://klockworx-v.com/outlaws
予告篇:https://youtu.be/V6pstCnaHMM
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