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ジェニファー・ローレンスの"キャリアベスト"演技『DIE MY LOVE/ダイ・マイ・ラブ』

『DIE MY LOVE/ダイ・マイ・ラブ』 公開中

2025年のカンヌ国際映画祭でワールドプレミアを飾り話題となった『DIE MY LOVE/ダイ・マイ・ラブ』。主演のジェニファー・ローレンスの演技が"キャリアベスト"と絶賛された一方、あまりに生々しい内容に賛否も分かれた問題作です。

ジェニファー・ローレンス演じる主人公・グレースは、ロバート・パティンソン演じるジャクソンとともに、ニューヨークを離れてモンタナ州の田舎に引っ越してきます。ジャクソンの叔父の遺した古い一軒家で、ふたりは自由な生き方を謳歌しようとしていた。彼女は作家、彼は音楽家。夢を追いながら、子どもを産んでそのまま幸せに暮らしていく......はずでした。でも、赤ちゃんが生まれてから、グレースは少しずつおかしくなっていきます。さらに、ジャクソンは仕事で家を空けがちに。近くに頼れる人はほぼおらず、外には荒野が広がるだけ。その孤立した環境の中で、グレースの精神は少しずつ崩壊していきます。

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映画はほぼプロットレス、つまり起承転結よりも「体験」を重視した作りになっていて、グレースの壊れていく内面を、観客がまるで一緒に体感できるようになっているのが本作のポイントです。ここで触れておきたいのが、映画が描いている産後精神病(PPP: Postpartum Psychosis)。調べてみると、「産後うつ」と混同されがちなんですが、これは全く別物ということがわかりました。産後うつは出産後の女性の約10〜15%が経験すると言われている一方で、産後精神病、1000人に1〜2人しか発症しないとされています。出産から数日〜数週間以内に、現実とのつながりが失われていく。幻聴や幻視が現れたり、妄想が起きたり、激しい気分の波が来たり。そして怖いのが、本人には自分がおかしいという自覚がほとんどないことがあるそうです。

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さらに、この病気は自殺リスクが非常に高いのだとか。ジェニファー・ローレンス自身もインタビューで「母親の死因のナンバーワンが自殺だと言われて、撮影当初は実感できなかった」と語っていました。

PPPの核心にある「現実の喪失感」「自分が誰なのかわからなくなる感覚」を表現した本作は、お世辞にも「見やすい映画」ではないかもしれません。でも、産後精神病という、あまり語られてこなかったテーマを、ありったけの映画的表現で描こうとした作品です。

(文/トキエス)

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『DIE MY LOVE/ダイ・マイ・ラブ』
公開中

監督:リン・ラムジー
出演:ジェニファー・ローレンス、ロバート・パティンソン
配給:クロックワークス

原題:DIE MY LOVE
2025/アメリカ・イギリス/118分
公式サイト:https://klockworx.com/diemylove
予告編:https://youtu.be/OTGRI67J5F8?si=LsNLoscqQA28fP0d
© 2025 DIE MY LOVE, LLC.

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