『私の頭の中の消しゴム』超えの大ヒット!誰もが自分の恋を重ねて涙する、この夏一番のリアルなラブストーリー『サヨナラの引力』
本作は、2018年に中国で公開され大ヒットした映画『僕らの先にある道』のリメイク作品です。『ソウルメイト』(16)で世界中から注目されたチョウ・ドンユイがヒロインを務めた原作は、Netflixでも話題となりました。ただ、私は本作がリメイクだと知らずに鑑賞したため、「どこかで見たような内容だな」と感じながら観ていました。
韓国では3週連続第1位、動員260万人を突破! 口コミで話題を呼び、あの『私の頭の中の消しゴム』を超える大ヒットを記録した、心揺さぶるラブストーリーの傑作です。私自身、ポスターを見たときからずっと楽しみにしていた作品でした。
2008年、ソウルへ向かうバスで運命的に出会った大学生のウノとジョンウォン。互いの夢を応援し合いながら深く愛し合う二人だったが、現実の厳しさに直面し、やがて別れを選んでしまう。それから10年後、二人はソウル行きの飛行機で奇跡的な再会を果たす。懐かしい日々を振り返る中、ウノは胸に秘めていた「もしもあの時...」という問いをジョンウォンに投げかける。
本作では、過去の映像がカラー、現在の映像がモノクロで描かれています。時系列の切り替えが分かりやすく、かつオシャレに工夫されているおかげで、最後までリメイクだと気づかずに没頭してしまいました。
何と言っても本作の見所は、リアルな二人の言葉のキャッチボールです。相槌の打ち方ひとつにしても、長く一緒にいるとだんだん適当になったり、相手の言いたいことが先回りして分かるから少し早めに返事をしたり......。そうした細かなディテールが「アドリブなのか演技なのか」分からないほどリアルで、途中からはまるで本物のカップルの部屋を覗き見しているようなドキドキ感が湧いてきます。
「今の関係が壊れるのが怖い」と一歩踏み出せない時期も、恋人になってから好きなのにどこかギクシャクしてしまう瞬間も、どこを切り取ってもリアル。多くの人が自身の恋愛経験を重ね合わせられるからこそ、ここまでのヒットに繋がったのでしょう。
特に「もしもあの時......」という問い。現実では答えが出ないことが多いこの問いに対して、本作では一つの答えが描かれます。そのシーンでは自然と涙があふれて止まらなくなるほど、胸にグッとくるものがありました。
これほどリアルな空気感を紡ぎ出した二人ですが、実際には今回が初共演で、なんと14歳もの年齢差があるとのこと。にもかかわらず、ウノとジョンウォンの関係性の変化を細やかに演じ切ったク・ギョファンとムン・ガヨン。彼らは間違いなく、これからも第一線で活躍し続ける俳優だと確信しました。
この夏、恋愛映画を観るなら一番に推したい傑作です。
(文/杉本結)
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『サヨナラの引力』
7月3日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督:キム・ドヨン
出演:ク・ギョファン、ムン・ガヨン
配給:日活/KDDI
2025/韓国/115分
公式サイト:https://sayonara-inryoku.jp/
予告編:https://youtu.be/N_JCozxSTEU
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