宇宙旅行のシュミレーションをしよう『THE MOON』

『THE MOON』 7月5日（金）より新宿バルト9ほか全国ロードショー

宇宙旅行がいよいよ実現可能なものへと近づいてきました。もしも宇宙に行けるとしたらあなたは行ってみたいですか？
まるでクルーとして宇宙旅行に同行しているかのような臨場感が楽しめる本作。もしも宇宙へ行く前のシュミレーションとして、あらゆるハプニングの擬似体験を本作でしてみてはいかがでしょうか？

月面の有人探査を叶えるべく、３人のクルーを乗せた韓国の有人ロケットウリ号は宇宙へ旅立った。しかし月周回軌道への進入を目前にしながら太陽風の影響で通信トラブルが発生し、修理中の事故によりクルーの命が失われる。唯一残された新人宇宙飛行士ソヌを生還させるため、５年前の有人ロケット爆発事故の責任を取り組織を去った当時の責任者ジェグクが宇宙センターへ呼び戻される。
一方、仲間の遺志を継ぐ決断をしたソヌは、重大な危機に直面しながらも月面への着陸を成功させる。僅かな救出の可能性に懸けて地上スタッフが奔走するなか、果たしてソヌは再び地球の大地を踏むことができるのか――

本作を観賞していて、私なら今、この瞬間死んでしまっただろうなというシーンが5回以上......。もしかして、宇宙に行く時はもう2度と地球に戻れない覚悟で旅立つべきなのか......と旅立ったあとに気がついたような感覚で鑑賞しました。
あぁ、地球に帰りたい。どうやったら地球に帰還できるのだろうとずっと考えながら主人公ソヌと一緒に宇宙をさまよっていました。
なんだかすごい疲労感と達成感。129分以上に長く感じました。でも、そこで得たものは大きかったはず！

映画館の真っ暗な空間が宇宙空間かのように感じるほどダイナミックで圧倒的なリアリティで月面が再現されています。映画館の静寂も宇宙に1人取り残される本作にはピッタリです。劇場観賞をおすすめしたい一本です。

（文／杉本結）

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