もやもやレビュー

ポップコーン片手に見たい『ホラーマニアvs5人のシリアルキラー』

ホラーマニアVS5人のシリアルキラー(字幕版)
『ホラーマニアVS5人のシリアルキラー(字幕版)』
エヴァン・マーシュ,アンバー・ゴールドファーブ,アリ・ミレン,デビッド・ケーチナー,コーディ・カラハン
商品を購入する
>> Amazon.co.jp

 カナダの脚本家/監督のコーディ・キャラハン。『ブラッディ・ツイン』など、斬新な設定の中に遊び心のあるホラー作品を発表してきました。そんな彼の作品『ホラーマニアvs5人のシリアルキラー』も、グロテスクシーン控えめで笑えるホラー映画に仕上がっており、ポップコーン片手に友達と見たい一本。

 主人公は、ホラー映画「殺人鬼マニア」の編集者であるジョエル。彼は密かにルームメイトのサラに想いを寄せており、サラが新しく付き合い始めたボブを尾行して怪しげなバーへと迷い込みます。泥酔したジョエルは気を失い、目を覚ますとそこでは連続殺人鬼たちが悩みを打ち明ける集会が行われていました。集会に遅れてきた殺人鬼と間違われたジョエルは、なんとか殺人鬼のフリをしてその場から逃げようとしますが、なんとボブもその集会にやってきたことで状況が一変して......。

 集会に参加しているのは、政府のために働く暗殺者ザッカリー(集会の主催者)、食人鬼で料理人のヒデオ、サイコなピエロのフリッツ、女子学生ばかりを狙うマイク、変装が上手いボブ、そして謎の美女キャリー。それぞれのキャラクターが有名なホラー映画のキャラクターを彷彿させるのが面白いポイント。例えばマイクはどこか『悪魔のいけにえ』のレザーフェイスに似ていて、フリッツはDCのジョーカー、ボブは『アメリカン・サイコ』のパトリック・ペイトマンがモデルになっているのでは?と感じました。そんな恐ろしすぎる殺人鬼が集まる集会に出てしまった、弱々しいホラー映画オタク。ジョエルのその場しのぎの立ち向かい方にクスッと笑えます。ホラーというジャンルの中でも、笑える作品を探している方はぜひチェックしてみて。

(文/トキエス)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム