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今年見るべき一本!『ハケンアニメ!』

『ハケンアニメ!』 5月20日(金)全国公開

日本を代表する産業のひとつに「アニメ」という分野があると言っても過言ではない。
世界的に見ても、日本において新作アニメが生み出される頻度は驚くべきものがある。1クールと呼ばれる3ヶ月に70作品ほどの作品が新たに世に出るのだ。
原作コミックが人気で映像化されたものからオリジナルストーリーのものまでさまざまな作品があるが、今回、オリジナルストーリーのアニメを作る製作現場の裏側が映画化された。

原作は直木賞&本屋大賞受賞作家である辻村深月の大人気小説。世界中が注目する日本のアニメ業界を舞台に、最も成功したアニメの称号=「ハケン(覇権)」を手にすべく奮闘する者たちの姿を描いた、"胸熱"お仕事ムービーである。

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連続アニメ『サウンドバック奏の石』で夢の監督デビューが決定した斎藤瞳(吉岡里帆)。だが、気合いが空回りして制作現場には早くも暗雲が...。瞳を大抜擢してくれたはずのプロデューサー・行城理(柄本佑)は、ビジネス最優先で瞳にとって最大のストレスメーカー。「なんで分かってくれないの!」だけど日本中に最高のアニメを届けたい! そんなワケで目下大奮闘中。最大のライバルは『運命戦線リデルライト』。瞳も憧れる天才・王子千晴(中村倫也)監督の復帰作だ。王子復活に懸けるのはその才能に惚れ抜いたプロデューサーの有科香屋子(尾野真千子)。...しかし、彼女も王子の超ワガママ、気まぐれに振り回され「お前、ほんっとーに、ふざけんな!」と、大大悪戦苦闘中だった。瞳は一筋縄じゃいかないスタッフや声優たちも巻き込んで、熱い"想い"をぶつけ合いながら "ハケン=覇権" を争う戦いを繰り広げる!! その勝負の行方は!? アニメの仕事人たちを待つのは栄冠か? 果たして、瞳の想いは人々の胸に刺さるのか?

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制作現場は、指示を出す監督よりも長い経験を持つ厄介な強者揃い。立場も経験も違えど、それぞれに信念とプライドを持って、作品に愛と情熱を注ぐ仕事人たち。業界の舞台裏に密着したドキュメントでもあり、痛快な群像劇でもあり、夢に向かって突き進むサクセスストーリーでもある胸熱ドラマ。自分自身の"好き"なものに対して、妥協せず真っ直ぐに向き合うその姿には、誰しもが共感できるはず!

どんな仕事をしていたとしても、一つの同じ目標をゴールとしているんだと再発見。自分の立ち位置から出来る最大限を各自さまざまなアプローチで行うことで確実にゴールへと繋がる。その過程が大変で投げ出したくもなるけれどおもしろい。
そこに大人の事情が絡んでくるからリアリティが増しているように感じた。

アニメファンとしては、最高と思える作品が1クールに何作もあったって良い!
放送が終わってからも長く愛され、伝説として語られるようなアニメは存在する。この映画、エンドロールの後まで確実にみるべき作品。そして、この映画の中で作られたアニメーションはどうにか1つの完成品としてどちらの作品もみせていただきたい!
スピンオフ熱望の一作。

(文/杉本結)

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『ハケンアニメ!』
5月20日(金)全国公開

監督:吉野耕平
原作:辻村深月「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)
出演:吉岡里帆、中村倫也、工藤阿須加、小野花梨、高野麻里佳、六角精児、柄本佑、尾野真千子
配給:東映

2022/日本映画/128分
公式サイト:https://haken-anime.jp/
© 2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

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