大注目チャーリー・プラマー主演作！『クローブヒッチ・キラー』

『クローブヒッチ・キラー』 6月11 日（金）より新宿武蔵野館、シネマート心斎橋ほか全国順次ロードショー

世界でも注目される俳優チャーリー・プラマー主演の本作がやっと日本にやってきた。

ある田舎町で10年前に起こった連続殺人事件。犯人は捕まらず、残された手がかりは被害者がクローブヒッチ(巻き結び)という結び方で縛られているということだった。そんなある日、16歳の少年タイラーはある出来事から父親が犯人なのではないかと疑念を抱き始める。
事件を調べる少女カッシと共に事件の真相を探りその先にみえた真実は...。

父親を疑い始めてからのタイラーの行動はとても危うく早く警察に通報してくれ！と何度心の中でツッコミをいれたか...。名探偵コナンに出てくる少年探偵団くらいにストップがきかない。どこまでもぐいぐいと尾行を続けたり、核心に迫っていく行動力は若いがゆえなのか。

この小さな町ではクリスチャンであることが当たり前とされそのことで村の団結力を高めているようにもみえた。そこにもう一つ、タイラーも所属するボーイスカウトの存在も同様に仲間意識を高めているようだった。

そのこと事態は悪いことではないのだが、そこに属さない人の存在が異質なものとして扱われることに小さな町の居心地の悪さを感じもやもやした。この事件の犯人は本当に父親なのか...それとも真犯人がいるのかが後半まではっきりとしないので、ハラハラとみられて上手く出来たサスペンスだった。ラストの展開については賛否両論ありそうだけど、作品の構成の仕方が面白かったので最後まで楽しめる良作だ。

（文／杉本結）

＊＊＊