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今一番見るべきフランス恋愛映画『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわり』

『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわり』 5月7日(金)より公開

なんと本作、フランスの権威ある映画サイト「ALLOCINE」の、2010年代のロマンティック・コメディ映画ランキングで「アバウト・タイム~愛おしい時間について~」を抑えて1位に輝いているというではないか!
普通の恋愛映画をみるのとは少し違った感覚になるのは、SF要素が入っているからだろう。

小説家を目指すラファエルと、ピアニストを目指すオリヴィアは高校時代に偶然に出会い恋に落ちる。お互いの趣味である小説とピアノを認め合い、励まし合い、相手の成功を願う姿がとてもほほえましい。そこから歳月がたち2人の関係がどんどんと冷め切っていくのをみるのがとても切なかった。この時2人は共に生活をしていて、小説家として成功し仕事に没頭するラファエルを応援したい一方で自分に見向きもしなくなったことへの悲しさに蓋をして、我慢に我慢を重ねるオリヴィアの姿が痛々しい。そこに決定打となる事件が起こり、次にラファエルが目覚めるとなんと知らない世界へ...。

ここからが本作の面白さになるのだが、最初の世界ではラファエルが小説家になる夢を叶えて脚光をあびることになるのだが、もうひとつの世界ではオリヴィアがピアニストの夢を叶えて脚光を浴びている。夫婦だった2人が違う世界では赤の他人となってしまっている。どちらか一方しか成功出来ないというところが切ないけれど2つの世界をみる醍醐味というものだ。ラファエルとオリヴィア2人とも冴えない時と脚光を浴びた時では別人に見えて本当に役者ってすごいと思う瞬間であった。
そして、一度恋に落ちた相手とまた愛し合うことは出来るのか。違う世界になってからラファエルの奔走する姿は実に滑稽とも言えるが、ここまで自分を追いかけてくれる男性がいたのなら幸せだ。『天使がくれた時間』を彷彿させるストーリー構成だが、赤の他人スタートというのが大きな違いである。それでも同じ相手に惹かれて追いかける姿は泥臭さもあるけれど、2人の未来が明るいものであるように祈って応援しながら鑑賞した。
鑑賞後はラファエルを演じたフランソワ・シビルとオリヴィアを演じたジョセフィーヌ・ジャピのファンになっている自分がそこにはいた。

(文/杉本結)

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『ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわり』
5月7日(金)より公開

監督:ユーゴ・ジェラン
出演:フランソワ・シビル、ジョセフィーヌ・ジャピ、バンジャマン・ラヴェルネ
配給:シンカ

原題:Mon Inconnue
2019/フランス・ベルギー合作/118分
公式サイト:https://love-second-sight.jp/
(c) 2018 / ZAZI FILMS - MARS CINEMA - MARS FILMS - CHAPKA FILMS - FRANCE 3 CINEMA - C8 FILMS

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