『ライフセーバー』――この夏、海へ行く前に見てほしい一本
『ライフセーバー』 6月12日(金)全国公開
もうすぐ夏本番。海へ足を運ぶ機会が増える季節ですが、毎年どうしても耳にするのが水難事故のニュースです。実は、国内の水難事故は年間1,500件以上も起きており、死者・行方不明者はその約半数の800人にものぼります。それほど海には危険が潜んでいるのです。
そんな水難事故を未然に防ぎ、もしもの時に命を救ってくれるのが、今回紹介する映画の主役である「ライフセーバー」です。
ライフセーバーは誰でもなれるわけではありません。厳しい訓練を重ね、必要な知識とテストをクリアした者だけが任命されます。
本作の舞台は、安全で美しいビーチに与えられる国際環境認証「ブルーフラッグ」をアジアで初取得した、福井県高浜町の若狭和田ビーチ。どこまでも青い海と白い砂浜、ダイナミックな自然の映像美は見どころの一つです。カメラがライフセーバーの躍動を至近距離で捉えているため、まるで自分も一緒に海に飛び込んでいるような臨場感を味わえます。
就職活動に身が入らず、将来に虚無感を抱える大学生の大友勇輝は、伯父の誘いで訪れた福井の海で溺れ、ライフセーバーたちに救われます。見ず知らずの自分を命懸けで守り、「海の安全を護る」という強い信念を持つ彼らの姿に心を動かされた勇輝は、無気力な日々から脱却し、ライフセーバーへの挑戦を決意します。
主人公を演じたのは、ここ数年深夜ドラマなどで存在感を放ち、個人的にも注目していた俳優の「のせりん」さん。
作中では、資格取得に向けた座学や救助トレーニング、1分1秒を争う緊迫した活動など、綿密な取材に基づくリアルな描写が光ります。役者陣が本当に力の限り奮闘する姿は、かつての名作『ウォーターボーイズ』を観たときのような臨場感があり、一気に映画の世界へ引き込まれました。
一つの命を守るためにすべてを懸ける彼らの姿はとにかく格好よく、これが「ボランティア活動」であるという事実にも驚かされます。ぜひ、この夏海に出かける前に観てほしい一作です。
(文/杉本結)
『ライフセーバー』
6月12日(金)全国公開
監督:児玉宜久
出演:のせりん、徳重聡、伊礼姫奈、中山エミリ、酒井敏也、風間トオル、西岡德馬
配給:日活
2026/日本映画/104分
公式サイト:https://lifesavermovie.jp/
予告編:https://youtu.be/pEHpa30nnEQ
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