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最も危険な美少年に惹き込まれる!『永遠に僕のもの』

『永遠に僕のもの』 8月16日(金)より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー!

 アルゼンチンで大ヒットを記録した衝撃の実話『永遠に僕のもの』がいよいよ日本に降臨! 本作で描かれるのは、ブエノスアイレスで殺人と強盗の罪で逮捕された美少年カルロス・ロブレド・プッチの半生です。ブロンドの巻き髪、透明感のある白い肌、吸い込まれそうな瞳――その美しさから "黒い天使"と呼ばれた驚異の存在。そんなロブレドを演じたのは、本作で映画デビューを飾る二十歳のロレンソ・フェロです。"黒い天使"を見事好演し、ハバナ映画祭では主演男優賞を受賞しました。彼の美しさ、危険な香り、もう釘付けにならないワケがない!

 舞台は、1971年のブエノスアイレス。自由気ままに生きる17歳のカルリートス(ロレンソ・フェロ)は、豪邸に忍び込み、レコードをかけ一曲踊ったあと、ジュエリーやバイクを盗んで帰宅します。優しい母は、カルリートスの悪事に気づいていたものの、まだやり直しがきくのでは、と息子を転校させます。そこでカルリートスが出会ったのは、家族で悪事を働く同級生のラモン(チノ・タリン)。カルリートスは、ラモンと彼の父ホセに強盗の話を持ちかけ、銃砲店へ侵入。大成功を収めます。しかしラモンは、ルールを無視し無謀な行動に出るカルリートスを危険に感じ......。

 "思春期ならではの自由"が、カルリートスをどんどん危険な道へと導いていきます。強盗も、殺人も、ある意味何も考えず、お気楽にこなしていっちゃうカルリートス。そんな彼にどんどん惹き込まれていってしまう理由のひとつが、時折彼が見せる憂いを帯びた表情にあります。美しいという言葉しかもう似合わない! それをうまく演じきったロレンソは、 "南米のレオナルド・ディカプリオ"とも称され、この先、日本でもブレイクする予感......! ちなみに私のお気に入りはカルリートスがレコードに合わせてダンスするシーンです。衝撃的な内容にも関わらずユニークさも兼ね備えている本作。自身を持ってオススメできる一本です。とにかく騙されたと思って観てほしい...!

(文/トキエス)

『永遠に僕のもの』
8月16日(金)より渋谷シネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー!

監督:ルイス・オルテガ
出演:ロレンソ・フェロ、チノダリン、ダニエル・ファネゴ、セシリア・ロス ほか
配給:ギャガ

原題:EL ANGEL
2018年/アルゼンチン、スペイン/115分
公式サイト:https://gaga.ne.jp/eiennibokunomono
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