もやもやレビュー

お願いだから名前を教えてください『バジュランギおじさんと、小さな迷子』

インドで2015年に公開した本作は公開から3年たった現在でも『ダンガル きっと、つよくなる』『バーフバリ 王の凱旋』に次ぐ世界興行成績歴代No.3をキープしている。やっと日本でもスクリーンで鑑賞できる日がやってきた。

パキスタンの山奥にある小さな村で生活していた少女シャヒーダー(ハルシャーリー・マルホートラ)は声を出すことが出来ない障害をもっていた。母親と一緒にインドまで祈りに行くが途中ではぐれてしまう。そんなシャヒーダーと偶然出会ったのは大がつくほどのお人好しパワン(サルマン・カーン)という男性だった。これもヒンドゥー教のハヌマーン神の思し召しと、一緒に住むことにする。しかし、ある日どうしてもシャヒーダーとは一緒に住むことが出来ない宗教的な事情が発覚する。歴史的、宗教、経済など様々な理由で激しく対立するインドとパキスタンの問題は想像以上に深刻であった。

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本当は深刻な物事をパワンのキャラクターがどこか楽しい雰囲気へと緩和させてくれる。後半は2人の700キロにも渡るロードムービーになっていく。それにしても、小さな子供一人が自分の国へと帰国するのにこんなにも大変なめにあわなくてはいけないとは...。

インド映画の良いところはどんなに深刻な問題が起きているシーンだとしても、どこかに常に「希望」があるところだ。歌って踊るシーンがインド映画の特徴でもあるが、最近は以前にも増して色彩豊かで音楽を楽しむだけではなく目で見て楽しむことも出来る。それゆえ、映画館という空間で大スクリーンで楽しむには最適だろう。

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最後に、カビール・カーン監督の最新作はクリケットワールドカップを題材とした内容で今年公開予定となっている。日本にも次回作は是非とも早くやってきて欲しい。そう願うのは『バジュランギおじさんと、小さな迷子』を鑑賞する人が増えればきっと私だけではなくなるだろう。

(文/杉本結)

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『バジュランギおじさんと、小さな迷子』
2019年1月18日(金)より全国順次ロードショー

監督:カビール・カーン
出演:サルマーン・カーン、ハルシャーリー・マルホートラ、カリーナ・カプール、ナワーズッディーン・シッディーキー、シャーラト・サクセーナ ほか
配給:SPACEBOX

原題:Bajrangi Bhaijaan
2015/インド/159分
公式サイト:http://bajrangi.jp
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