チャンスは生きているうちに使え!『イコライザー2』
『イコライザー2』 絶賛公開中!
本作は1980年代にアメリカで放送されていたテレビドラマ「ザ・シークレット・ハンター」の劇場版である。
題名となっている「イコライザー」という言葉の意味は本来は平行、平準化や音質の平均化や改善に使用される音響機器ノイズとして使用されるが、ここでは「社会の悪を抹消し平穏を保つ仕事人」を意味する言葉として使用されている。
昼はタクシードライバーとして働き、夜は仕事請負人「イコライザー」として働くロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)。
マッコールはCIAに勤めていた過去や驚異の身体能力を封印して生きていたが、前作で救った少女との出会い以降は街に潜む悪を見つけてはひっそりと制裁をくだしていた。
マッコールの妻はすでに亡くなっておりその苦しい胸の内を理解し支えてくれていたのはCIA時代の上官であるスーザン(メリッサ・レオ)であった。そんなスーザンがある日突然殺されたことを知る。一体誰がなんの目的で...?
マッコールの戦闘シーンは身近にあるものを武器にしたり、緻密な計算を瞬時に行ない無駄な動きがひとつもなくあっと言う間に周りの敵が倒れていくところがとても爽快である。
また、ほんの少しのヒントから犯人にたどり着く洞察力にも優れている。
過激で緊迫した戦闘シーンがもちろん見所になるのだが、劇中でマッコールが読書をしているシーンや本屋へ行く嵐の前の静けさが漂うようなシーンが何度か登場する。それは生前彼の妻が挑戦していた「読むべき100冊」に彼も挑戦しているからである。マッコールはたくさんの人を次々と殺すし風貌的にも怖そうにみえる。だが、本当は亡くなった妻を思い続ける一途で情に熱い一面をもっている。登場する本はマッコールと社会への適合性を表現しているようであり、監督も実際にある本からこだわってチョイスしている。「読むべき100冊」は前作から続く映画の世界を支える隠れた見所のひとつとなっている。彼がついに100冊読破する時が近づいてくる。すべてを読み終える時、彼はなにを思いどんな人生をこれから歩いていくのだろうか?
映画を見終わると敵を倒した爽快感にスッキリとして、未来に希望を持ちカフェで本を読みたい気持ちになるそんな作品だ。
(文/杉本結)
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『イコライザー2』
絶賛公開中!
監督:アントワン・フークア
出演:デンゼル・ワシントン、ペドロ・パスカル、アシュトン・サンダース、ビル・プルマン、メリッサ・レオ ほか
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
原題:The Equalizer 2
2018/アメリカ/121分
公式サイト:http://www.equalizer2.jp
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