必要なのは"小さな習慣" 自分をやさしく立て直す「腸と自律神経」のセルフケア

- 『がんばらない まいにちのリセット習慣』
- 川添亜樹
- 扶桑社
- 1,540円(税込)

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ずっと疲れが抜けない、生理やPMSで振り回される、気持ちが沈みやすかったりイライラしたりする......。自分の中に小さな不調を感じつつも、「これぐらいは大丈夫」と、体からのサインに目を向けていない人は意外と多いのではないでしょうか。
一般社団法人ウーマンフードヘルス協会代表理事で、栄養精神医学カウンセラーでもある川添亜樹さんも、以前はこうした女性の一人でした。しかし、自身の不妊をきっかけに食べるものを見直し、腸を整え始めたところ、体がゆっくりと良いほうへと変わっていったそうです。その実体験をもとに、約10年間にわたって女性の体調改善や妊活を支援してきた川添さんが著した書籍が、『がんばらない まいにちのリセット習慣』です。
「生活改善」と聞くと、「今も毎日頑張っているのに、まだこれ以上何か努力しないといけないの?」と思う人もいるかもしれません。けれど、川添さんが提案するのは大きな変化ではなく、「小さな習慣」です。ほんの少し生活を工夫するなど、毎日の選択を少し変えるだけで、私たちの体は静かに、でも確実に整っていくといいます。
このリセット習慣の中心となるのが、「腸と自律神経への働きかけ」です。腸は"第二の脳"とも呼ばれるほど心とのつながりが深い器官で、腸が硬くなると心も硬くなり、腸が弱ると心の元気も弱まってしまうそうです。本書では、朝・昼・夜に取り入れたい腸と自律神経のためのケアをはじめ、体調を整えるための土台の育て方、腸内環境の整え方などについて具体的に解説されています。
ここで知っておきたいのが、「炎症」「糖化」「酸化」という、不調を引き起こす原因となり得る3つの要因です。体内の慢性的な小さな「炎症」は、胃腸や肝臓、子宮などの臓器、筋肉、神経に負担をかけ続けることで起こり、疲れやすさやホルモンの乱れなどにつながります。
体内の"焦げ"ともいわれる「糖化」は、血糖値の急上昇・急降下が原因のひとつとされ、回復の遅さや脳のパフォーマンス低下などに影響します。
さらに、細胞のサビと表現される「酸化」は、ストレスや疲労などによって日々進行し、老化のスピードを速めたり、代謝を低下させたりする要因になるとされています。
私たちが本来持つ修復能力を高めるためには、これらをいかに抑えるかが重要です。本書では、睡眠や入浴、食べ方など、日常生活のさまざまな面からセルフケアの方法をアドバイスしています。
また、本書のよいところは、「できない日があっても大丈夫」というスタンスであること。気圧や気温、睡眠、食べ方、仕事の緊張、人間関係のストレスなど、その日の「ゆらぎ」は、自律神経を通して波紋のように体へ広がっていきます。日々ゆらぎがあるのは当然のことであり、本書では「ゆらぎを含めて自分を理解していくことが、長く心地よく過ごすための土台になります」(本書より)と、常に完ぺきでなくてよいと肯定してくれます。
もうずいぶんと自分の心と体の声に耳を傾けていない、何から立て直していいかわからない......。そんな人にとって、本書はよい道しるべになってくれることでしょう。
[文・鷺ノ宮やよい]
