ヴィーガンの人肉を肉屋が売り始めたら......『ヴィーガンズ・ハム』
- 『ヴィーガンズ・ハム』
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コメディアンのファブリス・エブエが監督と主演を務めたフランス発のダークコメディ『ヴィーガンズ・ハム』。ヴィーガンと対立していた肉屋が殺人鬼となり、ヴィーガンの人肉を販売して人気を得ていくという斬新なストーリーで、グロあり笑いありの良作に仕上がっていました。
肉屋を営むヴィンセントとソフィー。経営はうまくいっておらず、結婚生活も冷め切っていました。そんな中、過激化のヴィーガン活動家がヴィンセントたちの店を荒らす事件が発生。激昂したヴィンセントは活動家の1人を轢き殺してしまいます。焦ったヴィンセントは、死体の一部をハムにして証拠隠滅を図ろうとしていました。しかし翌日ソフィーがそのハムを手違いで店頭に並べると、たちまち人気商品となり......。
ソフィーはこれに味を占め、またヴィーガンのお肉を手に入れようとしますが、ヴィンセントは道理に反していると拒みます。しかし、ライバルの肉屋を打ち負かすことができると知ったヴィンセントも、徐々に殺人鬼化。またこの過激な生活で夫婦生活もうまくいくようになっていき、最強の殺人鬼夫婦が誕生します。
ヴィーガンvs肉好きの論争は日本でも度々X(旧Twitter)などで目にしますが、このような対立した世界を面白おかしく過激に描いたのが本作。ちなみに本作の脚本の第一稿はヴィーガン視点から描かれていたそう。しかし、エブエ監督は大多数の人々が肉食のキャラクターに感情移入しやすいと考え急遽変更したのだとか。エブエが演じるヴィンセントの肉好きキャラクターもやりすぎでクスッと笑えるのもポイント。ロッテントマトでの批評家スコアはなんと驚異の100%。グロが苦手じゃない方はぜひチェックしてみてください。
(文/トキエス)