もやもやレビュー

7年ぶりの復活、新シリーズに脈はあるのか『ジグソウ:ソウ・レガシー』

ジグソウ:ソウ・レガシー(字幕版)
『ジグソウ:ソウ・レガシー(字幕版)』
マット・パスモア,カラム・キース・レニー,クレ・ベネット,ハンナ・エミリー・アンダーソン,ローラ・ヴァンダーヴォート,マンデラ・ヴァン・ピープルズ,ポール・ブラウンスタイン,ブリタニー・アレン,ジョシア・ブラック,ジョシュ・ストールバーグ,ピーター・ゴールドフィンガー,マイケル・スピエリッグ,ピーター・スピエリッグ,マーク・バーグ,オーレン・クールズ,グレッグ・ホフマン
商品を購入する
>> Amazon.co.jp

 2004年に第1作目が公開されてから、グロテスクすぎる描写と謎が深まる設定で話題となった『ソウ』シリーズ。アメリカでは毎年ハロウィンに公開され、その興行的成功の度合いはさまざまだったものの、一大ムーブメントを巻き起こしました。同シリーズは2010年『ソウ ザ・ファイナル3D』で終わりを迎えましたが、7年後の2017年に新章として『ジグソウ:ソウ・レガシー』が公開。7年というギャップがあった後に、オリジナルファンの期待を超える作品なっているのか...? と期待値が異常に高かったと言える本作。サスペンス要素濃いめ&(シリーズ内で比較すると)グロ少なめに仕上がっていました。

 舞台は、連続殺人鬼ジグソウことジョン・クレイマーが亡くなってから10年後。ジグソウの手口である皮膚の一部がジグソーパズルの形に切り抜かれた死体が街で発見されます。ハロラン刑事は、相棒ハント刑事と捜査を開始。検視官のローガンに協力を求め、助手エレノアとともに、発見された遺体の死体解剖をすることに。すると、そこからジョンの声で録音されたテープが発見されます。「ジグソウの復活か」とメディアは大騒ぎ、その一方で模倣犯の疑いもありました。そんな中、ハロラン刑事はローガンの助手エレノアが、ジグソウを崇拝する裏サイトに頻繁にアクセスしていることを知り......。

 本作は、間違いなく『ソウ3』で亡くなったはずのジグソウが「実は生きているんじゃないか?」と思わせてくる展開。前述した通り、サスペンス要素が濃いめで、登場人物同士が疑いの目を向け合っていることから、見ている観客も「捜査に参加している刑事」目線で楽しめる一本。オリジナルシリーズのファンが満足いくような過激描写があるかと聞かれると、そうではなく、グロ描写はあるものの、「耐性がない人でも見やすいのでは」と思いました。

(文/トキエス)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム