もやもやレビュー

2大スターが初競演×5年かけた脚本『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』 8月30日(金)より全国公開!

 8月30日(金)に公開が迫る、クエンティン・タランティーノ監督の第9回監督作品『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』。ハリウッドを代表するブラッド・ピットとレオナルド・ディカプリオが二人で写っているポスターを見て、心躍った人も少なくないでしょう。本作はクエンティン・タランティーノ監督の4年ぶりの最新作であり、そして引退宣言らしきコメントが出た作品でもあります。タランティーノ監督ファンも、ブラピファンもレオ様ファンも、もちろんすべての映画ファンも大興奮&パニックなハズ! 

 1969年のハリウッド黄金時代。人気のピークを過ぎたTV俳優のリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)は、彼のスタントマンであり付き人でもあるクリフ・ブース(ブラッド・ピット)に支えられながらテレビ業界をなんとか生き抜いていました。いつも不安を抱えているリックとは対照的に、自分を貫き通すクリフ。二人は仕事仲間を通り超え、親友でもありました。ある日、リックの豪邸の隣に、"時の人"ロマン・ポランスキー監督と新進女優のシャロン・テート(マーゴット・ロビー)夫妻が引っ越してきます。刺激を受けたリックは、再び俳優として活躍することを願いイタリアにてマカロニ・ウエスタン映画の出演を決意し......。

QT9_R_00029_R.jpg

 リックやクリスを取り巻くシチュエーションは、目まぐるしく移り変わり、まるで当時のハリウッド映画業界を覗き見しているような感覚が楽しめます。また、ハリウッド史上稀にみる実際に起った悲劇「シャロン・テート殺人事件」も、ただ単なる "悲劇"ではなく、過激さを含んだタランティーノ流に描いていて、空いた口がふさがりませんでした。本作の脚本執筆になんと5年の月日を費やしたというタランティーノ監督。彼が "10本撮ったら引退する"と公言していることは有名ですが、もっともっと監督の作品を観せてほしい!と、さらにタランティーノワールドに魅了されてしまう一本でした。

(文/トキエス)

***

4.24__QT9_R_00167R.jpg

『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
8月30日(金)より全国公開!

監督:クエンティン・タランティーノ
出演:レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、アル・パチーノ、エミール・ハーシュ、マーガレット・アクリー ほか
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

2019/アメリカ/161分
原題:Once Upon a Time in Hollywood
公式サイト:http://www.onceinhollywood.jp/

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム