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決して諦めない男の俳優魂が爆裂『レヴェナント:蘇えりし者』

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今年5月のカンヌ国際映画祭では、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットがとても楽しそうに、時におどけたポーズをカメラマンに向けながらカーペットを歩いていた。クエンティン・タランティーノ監督の最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でW主演したからなのだが、その話題作もいよいよ今週末に公開だ。

どんなに名優であっても、ショーレースに縁がないと言われてしまう役者がいる。実際、彼らもそう揶揄されていたのだが、壮絶な実話を基にした『それでも夜は明ける』のプロデューサーとして、ブラッドは念願のアカデミー賞の表彰台に上った。それから2年後、レオも『レヴェナント:蘇えりし者』で主演男優賞を獲得。『ギルバート・グレイプ』で初ノミネーションされてから22年(!)。アカデミー会員に嫌われている、とまで言われた汚名を返上したのである。

『レヴェナント』は、狩猟中に瀕死の重傷を負ったハンターが、自分を荒野に置き去りにし、息子に手をかけた仲間に復讐するサバイバルを描いている。イニャリトゥ監督は自然光のみで撮ることにこだわったため、1日にわずか1時間半程度しか撮影ができない。雪崩や雪解けにも悩まされながら、ロケは9か月に及んだという。息遣いや汗の匂いが画面から漂ってくる、渾身の作品である。

(文/峰典子)

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