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ファッション業界の革命児『マックイーン:モードの反逆児』

『マックイーン:モードの反逆児』 4月5日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほか全国公開

ファッションデザイナーという職業は、とても華やかな世界にいる人間が楽しく優雅に泉のように湧き出てくる想像力をひとつひとつ洋服という形にしていくものなのかと思っていた。しかし、この映画に出会ってどれほどの苦労をしてひとつひとつを形にしていくのかを間近で見ているかのような気持ちになった。自分の知らなかった世界への驚きとこのマックイーンという人物の苦悩する日々に心打たれた。

好きなことを仕事に出来ることはとても幸せなことなのだと思う。だからこそ、妥協した仕事はしたくない、中途半端なものを世に出したくはないと強く思うのだろう。きっと、この思いはどんな職業についていても言える共通の精神だ。

お金もなく失業保険をもらっていた23歳のマックイーン。そんな青年がたった4年であのジバンシィのデザイナーになり世間を驚かせる。その後も多くのファッションショーを企画して誰も見たことのない新しさと奇抜さ、彼にしか表現できない世界観に多くの酷評もあった。それでも彼を評価する著名人は多く、その中にはデヴィッド・ボウイやキャサリン妃がいた。

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一年間に14回のファッションショーを手掛けている時期のマックイーンはあきらかにオーバーワークだったはずだけれど、少し休んではどうかという提案も自分のチームで働く従業員の生活を危惧し休むことはなかった。
ファッションデザイナーは自分の名前の自分のブランドを持つことが多い。例えば、「シャネル」や「プラダ」「ディオール」「サンローラン」といった有名な一流ブランドはみんなそうだ。
次はどんな新しいファッションをみせてくれるのかという周りからの期待に応えられるかというプレッシャーは想像を絶するだろう。そして、自分以外に自分のブランドを任せられる人間はいないという事実も大きな負担になる。
ファッションデザイナーという特殊な職業は唯一無二の存在である自分自身との戦いの日々なのだ。自分の代わりとなる自分はいない。
歯車の中心にいる自分が回ることをやめてしまえば、そこでそのブランドは動くことが出来なくなってしまうのだ。

大胆な表現や奇抜な作品の裏には、繊細で緻密に計算されたデザイナー独自のこだわりがある。そんな多面性を様々な角度から自分らしく光り輝かせる方法を模索する姿はまさに「職人」。ファッションデザイナーという仕事から思い浮かべるイメージを良くも悪くも一変させてくれる衝撃の一作だ。

(文/杉本結)

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『マックイーン:モードの反逆児』
4月5日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほか全国公開

監督:イアン・ボノート
出演:リー・アレキサンダー・マックイーン、イザベラ・ブロウ、トム・フォード ほか
配給:キノフィルムズ

原題:McQueen
2018/イギリス/111分
公式サイト:http://mcqueen-movie.jp
(c)2018 A SALON GALAHAD PRODUCTION. ALL RIGHTS RESERVED.

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