鑑賞後に後ひく恐怖体験『コンジアム』

『コンジアム』 3月23日（土）よりシネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国順次公開

タイトルの『コンジアム』とはCNNが選出した世界7大心霊スポット「コンジアム精神病院」のことだ。日本の青木ヶ原の樹海も同ランキングに選出されている。
コンジアムでは昔入院していた人が謎の死を遂げたとか、不穏な噂が沢山ある。

ホラー映画は苦手なジャンルだ。思い返せば、幼い頃から怖い物が苦手だった。子どもの頃に読み聞かされていたお話「耳なし芳一」は今でも少しトラウマ的。眠るときに布団から顔を出して眠るのが怖くて、いつも布団にもぐって眠っていた。そして、小学生の時に自宅で初めて『エイリアン』を観た直後には気分が悪くなり嘔吐してしまった。もう、みなければいいのにと思うのだが、社会人になって映画館で『パラノーマル・アクティビティ』を鑑賞。やはり部屋に一人でいるのがとても怖かった。そして、しばらくこの手の映画はみていなかったのだが、5年に一度くらいのペースでなぜだかみてしまうホラー映画。今回もその周期がまわってきたのだろう。

ノリのいい若者7人がYouTuberのように実況中継しながら廃病院に潜入して、その動画を配信し一儲けしようという魂胆だ。ドローンを飛ばしたり、病院内では手持ちカメラとヘルメットカメラをうまく使って臨場感をだしている。ヘルメットカメラはパニックシーンで本領発揮！カメラの特徴を最大限に利用した演出が本気で怖い。映画をみている人たちは8人目の仲間のような気持ちになってくる。終盤は、もうこの人達の仲間辞めたい。私はなにもしてないからこれ以上なにもしないで。などと逃げ出したいモード全開でまるでジェットコースターに乗った時のような気分。

結果、ホラー映画が苦手だけれど、みてしまう筆者のような人もホラー映画が好きな人にも満足出来る内容になっていた。

（文／杉本結）

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