もやもやレビュー

美しすぎる、カニバリズム映画『肉』

映画『肉』は、 新宿武蔵野館にてレイトショー公開中です!

人間にとっての最大のタブー、カニバリズム。だからこそ覗いてみたいのも人間というもの。死体に人肉を食わせるゾンビなども、ある意味カニバリズムをマイルドにした表現であり、タブー覗きたい欲求を満たしてくれるものともいえます。

今日ご紹介するのは、そんな野次馬根性&好奇心を大いに刺激する、現在公開中の映画『肉』。カニバリズム映画でタイトルが『肉』という潔さ、そこはかとなく漂うアブない感じ。ゴシックな雰囲気のビジュアルの美しさ。見ずにはおれないパッケージ感が秀逸です。

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パーカー一家の美人姉妹。妹(左)が特にかわいい!

アメリカニューヨーク州の小さな町を舞台に、恐ろしくおぞましい伝統儀式を受け継ぐ一家を描いた『肉』。伝統儀式というのはもちろんカニバリズムなんですが、彼らが先祖代々受け継いでいるのは人肉のレシピ本です。隣人を切り刻んで、食肉にする方法が書かれているというその本に習って、一家の美人姉妹が葛藤しながらも料理を決行するのです。ちなみに出てくる料理はひき肉のスープ。きっついです。ちょっとトラウマになります。

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お父さんと一番下の弟。一見普通に見えるこのお父さんが、相当な危険人物です。

この映画のような伝統は極端ですが、伝統といわれるものって、たとえそれがどんなに狂っていても、普通のことのように受け継がれていたりします。例えばパプアニューギニアの魔女狩りであったり、世界中には信じられないような伝統や風習がずっと残っていたりします。きっと日本にも。もしかしたら自分の家にも。長く続くものが必ずしもいいものとは限らない。そんなことを感じる次第です。ちなみに、とにかくクライマックスが衝撃なのですが、それはぜひご覧ください。まさに美とおぞましさが共存した世界を拝めます。
(文/鬱川クリスティーン)

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『肉』
5月10日(土)より新宿武蔵野館にてレイトショー公開中

原題:We Are What We Are
監督:ジム・ミックル
出演:ビル・セイジ、アンビル・チルダーズ、ジュリア・ガーナーほか
配給:トランスフォーマー
2013/アメリカ/英語/105分

公式サイト:http://niku-movie.com
©2013 We Are What We Are, LLC.

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