ジャムを、果物のように食べてみる。料理家・今井真実が『Is this "jam" or not ?』で表現したかったもの

Is this
『Is this "jam"or not?』
今井真実
ライスプレス
1,430円(税込)
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アヲハタ「まるごと果実」は、果物だけの甘さで、果肉がごろっと残るフルーツスプレッド。その魅力を、これまでのジャムの常識をくつがえすかたちで引き出したのが、このレシピ本『Is this "jam" or not ?』です。

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本書のレシピを手掛けたのは、身近な食材にひとさじの「驚き」を重ねるレシピやエッセイ、SNSでの発信が幅広い層から支持を集める人気料理家・今井真実(いまい・まみ)さん。本に込めた思いと、今日から真似したくなるおすすめレシピを話してくれました。

■果実と果汁の自然な甘さ。まるごと果実との驚きの出会い
日頃、私がレシピを作るときに大切にしているのは、スーパーで買える調味料で作ること。だから料理家としてジャムを使うときも、なるべく全国どこでも手に入るものを、と思っていました。

そうしたなか出会った「まるごと果実」。初めて見たときはびっくりしました。ジャムというより、果物の果肉や果汁がそのまま使われているフルーツスプレッド。つい買ってみたら、ゴロッとした果肉がすごくおいしくて。どこでも手に入るので、それからは普段のレシピづくりでもよく使っていたんです。

初めて作ったのは、焼き芋に「まるごと果実 オレンジ」をかける<焼きいもクリチーオレンジ(レシピ掲載)>でした。ジャムって、つい少し残ってしまうこともありますよね。でもまるごと果実は、たっぷりと使って、果肉感やフルーツ感を楽しめるんです。普通のジャムよりもうまく料理と調和してくれるから登場シーンも多い。そこが大好きなポイントです。

■Z世代や料理初心者まで、幅広く楽しめる本を目指して
今回、レシピ本のお話をいただいたときは、とにかくうれしかったんですよ。普段レシピをご提案するときは、15品あったら、ジャムを使うのは1品混ぜようかな、くらいの感じ。それがこの本では、思いきって使える。やりたいことを一気に試せるようで、とてもワクワクしました。お話をいただいた瞬間から、「あれもしたい」「これもしたい」と、頭の中をいろんなアイデアが巡って。あっという間に60案くらいレシピを思いついて、そこから20案に絞っていきました。

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意識したのは、Z世代などの若い方や、お料理が初心者の方でも「これなら作れそう」と思えること。うちの娘はいま18歳なんですが、彼女でも作れるように、と思いながらレシピを選びました。もちろん、普段私の本を手に取ってくださっている方にも楽しんでもらいたくて、世代も性別も関係なく楽しんでいただけるようにしています。

あと、日頃から「失敗しないレシピ」を大事にしているんです。お料理が失敗すると、悲しい気持ちになってしまいますからね。どう転んでもおいしくなるようにと考えると、まるごと果実はぴったりなんです。甘みがやさしくて、かけすぎても大丈夫。だから今回の本には、細かいグラム数はほとんど書いていません。はかりや大さじがなくても、写真を見て「これくらいかな」と、感覚的に作れるようなレシピにしました。

■香り、味わい、色。本の楽しみ方と今井さんおすすめレシピ!
本は、まるごと果実の魅力を詰め込んだ3つの章からできています。

「果実の香りを感じる」の章は、まるごと果実のアロマを楽しんでもらうレシピ。果物そのものを味わっているような気持ちになってもらえたら、と思って作りました。<桃ワインスプリッツァー>や<いちごモヒート>といったドリンクには炭酸を使っています。泡がはじけると、香りも一緒に立って、鼻に届きやすいんです。<ブルーベリーの焼きカマンベール>も、熱が入ることで香りがより際立ちます。それと、噛んでいる間に鼻から香りが抜けていくのを楽しんでもらおうと、<白桃香るヨーグルトボウル>にはあえてナッツやゴマを入れました。いろんな香りを楽しんでほしいです。

「果実の甘みと酸味を味わう」の章は、全体にやさしいお料理が多いので、少しがっつりした一皿も入れたくて、<マンゴー目玉焼きのソーセージプレート>を一品目にしました。ジャムと目玉焼きやソーセージって、甘みと塩味のコントラストが効いていて、相性がいいんです。ソーセージの本場ドイツには果物を使ったマスタードもあるくらい、実はなじみのある組み合わせなんですよ。

「果実の色を楽しむ」の章は、色の組み合わせを楽しんでもらえるレシピを載せています。紫キャベツとブルーベリージャムを合わせた<紫キャベツとブルーベリーのマリネ>は、一見ジャムが入っているとはわからない、驚きのある一皿です。<マンゴーキャロットラペ>も、ニンジンと同系色の「まるごと果実 マンゴー」を使っていて、白いお皿に映えるレシピです。おしゃれなビストロにありそうな一皿を、簡単に作ってもらえたらと思います。

どれも自信のあるレシピなんですが、あえておすすめするなら......。

ちょっとがっつり食べたいときは、ソーセージプレートや<ハムチーズとりんごのホットサンド>がよさそうです。ホットサンドは、チーズと「まるごと果実 りんご」が混ざって、温かいうちに食べると本当においしいですよ。

お友だちが来たときや、みんなで囲むときは、<オレンジ冷やしトマト>なんていかがでしょう。トマトに「まるごと果実 オレンジ」をかけるだけ。手軽なのに、トマトがフルーツトマトになったくらい甘みを感じられて、いつまでも食べられちゃいます。私も、おうちにお客さんが来たときは、よくお出ししているんですよ。ぜひ真似してみてくださいね。

■まるごと果実の世界観を詰め込んだ「アートブック」を、ぜひ。
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今回、制作に携わらせてもらって、改めてまるごと果実の魅力に気づかされました。普通のジャムって「舐める」という感じですが、まるごと果実は「食べる」という感じ。果肉がゴロっとしていて、その食べ応えや質感がレシピの幅を広げてくれます。フレーバーも、いちご、オレンジ、あんず、ブルーベリー、白桃、マンゴー、クランベリー、りんごと8種類あるのも魅力的。クランベリーなどは私も使ったことがなかったので、今回思う存分味見できたのが楽しかったです。

それと、レシピだけじゃなくて、デザインもとっても素敵です。特に気に入っているのが、赤いいちごのスリーブと、それを外したときに目に入る箔押しのタイトル。レシピ本って実用的なものですから、こんなに世界観が表現されたデザインはなかなかないんですよ。とってもかわいいし、料理本の枠を超えたアートブックだと思っています。部屋に置いておくだけで気分を上げてくれる、プレゼントとしても大活躍。そんな存在になってくれたらうれしいです。

ジャムを隠し味ではなく主役に使う。まるごと果実は、そんな贅沢で新しい楽しみ方を教えてくれます。『Is this "jam" or not ?』----これはジャムであって、ジャムだけじゃない。果物のように食べる、新しいジャムの楽しみ方が詰まった一冊。ぜひ、あなたの食卓でも試してみてください。

■□プロフィール
今井真実/料理家。兵庫県神戸市出身、東京都在住。身近な食材に香りや発酵、異国のニュアンスをさりげなく重ねる料理が特徴で、「知っているのに知らない味」と評される。著書に『毎日のあたらしい料理 いつもの食材に「驚き」をひとさじ』(KADOKAWA)ほか多数。オージービーフPRアンバサダー日本代表。

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