無駄に複雑化したせいで面白さが半減『カエル女』

- 『カエル女(字幕版)』
- ティム・レイス,ジェームス・サイズモア,ティム・レイス,メアリー・マロイ,トロイ・ハルヴァーソン,ヴィカス・アダム,ブライアン・トロクセル,トミ・ラヴィンダー

- >> Amazon.co.jp
作品紹介の「満月の夜、異形のバケモノに殺されかけ、謎の何かに感染した美人女子大生の恐怖を描くモンスター・ホラー!」という、何の説明にもなっていない文章に惹かれて思わず視聴。時系列が前後を繰り返し理解するのに結構な時間がかかった、上映時間80分と短い尺なのに。もっとも、内容は作品紹介の冒頭がすべてなので作品理解に大きな問題はない。人がカエルになるなんて話に整合性があるはずもないのだから。
そんな話なのであらすじも何も特にないのだが、主人公の女子大生ヴィクトリアは母親のリリアンが再婚したことで義父や義弟との暮らしに馴染めずにいた。
満月の夜、義父の車で友人とともにパーティに向かう途中で何者かに襲われる。気付くと友人の生首が転がり自身も手足に水かきのようなものがついた怪物に襲われる。瀕死の重傷を負った時、医学生のマンソンに救われるが彼はヴィクトリアを倉庫に連れ去る。1カ月後、行方不明となっていたヴィクトリアは義父が雇った元刑事で私立探偵のポールに野宿していたところを発見され――というもの。
ポールによって自宅に連れ戻されたヴィクトリアは警官を殺害して脱獄した元医師のベルトランに襲われたことを説明。そこで傷を負った自分も満月の夜にカエルになってしまうと話した。
そうならないためにマンソンが作った血清を打たないといけないのだが、義父は血清を麻薬と勘違いし破棄していた。
そのためカエルの怪物に変身したヴィクトリアは母親を引き裂き、義父の首を引きちぎってしまう。
一方、ポールも血清を麻薬と誤解し、血清を生成する機械を破壊した上、マンソンを拷問。そこにヴィクトリアが現れポールを倒す。マンソンが最後に残っていた血清をヴィクトリアに打ち自我を取り戻す。どんな病も治す薬を開発していたベルトランとマンソンがその過程でカエル化してしまうウイルスを生成してしまう。薬を作る過程でウイルスが生成されるってどういうことなのか考えてはいけない。
しかも血清は感染者の血液を基に作っていたと聞かされ焦るヴィクトリア。そんな時、ポールが意識を取り戻し......。
ポールは大量のチューブに繋がれ、血清を生成するための体液を抜き取られ悶絶。「俺を殺してくれ」と懇願してエンドロールへ。
狼男をカエルの女にしたという話でしかないが、バカみたいに人が死んでいくのはB級映画らしくて好ましい。これで何の効果もない時系列の入れ替えなどせず、そのまま進めていれば何も考えずに視聴できるエンタメ作品になったのにと思うと非常に惜しい。
(文/畑中雄也)

