冒頭から登場人物の大半が狂いすぎて話が渋滞『ロスト・マーメイド』
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ジャケットに「人魚の美しさに人間の狂気が加速する」といった文言が並んでいたが、主な登場人物からモブまで結構な割合で狂っているため加速も何もない。本作のジャンルはサスペンスミステリーかつファンタジーと分類されているけども下手なホラーよりグロテスクな描写が満載で冒頭から人がポンポン死んでいく。人の命が水素ガスよりもさらに軽い世界観になっている。何しろ冒頭で漁師に捕まった人魚が斧で体を真二つにされるシーンから始まるのだから。
漁師たちは「人魚を捕まえたら大金持ちになれるのでは?」「捕まえよう!」「捕まえた!」「二分したら2倍の金になるのでは?」からの斧による切断なので展開が早すぎる。しかも下半身の尾の部分は即座に海中投棄しているので冒頭の会話は何だったのかと。
そこを偶然通りかかった精神科医のベイヤーが漁師を殺害し人魚の上半身を自身の病院に連れて行き観察。治療ではなく観察という辺りに加速するまでもなく狂気が極まっている。
そんな人魚も3カ月ほどでなぜか尾の代わりに人間の足が生えてくる。そして足が生えたころに半透明の女性の姿が。しかし特に説明もなく人魚はほかの患者と同様に病院の勤務医のカウンセリングを受けることに。何でだよ。
人魚は自身が陸に上がると足が生えることなどや以前人間に手話を教えてもらったことなどを説明。勤務医は「彼女は自分を人魚だと思っている」と考えて特に気にも留めなかった。
場面は代わりベイヤーが人魚を地下室に監禁。そこで彼が患者を人体実験に使っては殺害を繰り返す殺人鬼だったと判明する。突然人魚が光り出しなぜか無事に地下室から出てきて患者たちと水辺で過ごし、足が尾に変化。周囲に人魚とバレたことでベイヤーが突然患者や看護師を殺害して回る。その際人魚はベイヤーに捕まってしまうが人魚がベイヤーをアイアンクローで返り討ち。
最後は生き残った患者たちに手話で感謝を伝え、幽霊にも感謝の念を述べ海へ帰りエンドロールへ。
あらすじとしてまとめようにも上記の通り話が無茶苦茶なので上映内容に沿って説明したが、読み返すと正気の沙汰とは思えないほどでたらめだ。制作陣はどうしてこれで問題ないと思ったのか不思議でならない。人魚の美しさは知らないが本作を94分も視聴した側が狂いそうだ。
(文/畑中雄也)

