「大事な荷物が届かない」カスタマーサービスにブチギレる男の愛の物語『ポスタル あの日、僕の人生は壊れた』

　手違いで大事な荷物が届かない。カスタマーサービスに電話するも、何分も待たされる。担当者に繋がっても解決しない......そんなイライラが、まさかの血だらけの現場を生むなんて！ 映画『ポスタル あの日、僕の人生は壊れた』は、2016年にアメリカで起きたまさかの実話ストーリーです。

　20代で実家暮らしのフィリップは、長年片思いしていた相手にハワイでプロポーズするために、婚約指輪をオンラインで購入。フライト当日の朝に荷物が届くはずなのに、まさかの荷物が届かず。さらに追跡してみると「配達完了」の文字が。慌ててカスタマーサービスに電話するも、自動音声にしか繋がらないし何分も待たされてしまう。やっと担当者に繋がるものの、どうしても荷物が届かないフィリップは、どんどん狂っていき......。

　誰もが経験したことのある「イライラ」が生み出した"モンスター"とも言えるフィリップ。「ただ愛を伝えたいだけなのに」と純粋に見えるものの、徐々にそのお相手との関係や、結婚指輪を購入するための仰天行動も明らかに。ある意味「究極の愛」を描いている本作の最後、まさかの実際の裁判の様子も使われています。ちなみに本作で描かれているようなカスタマーサービスのフレンドリーだったり失礼だったりする態度は、北米では"当たり前"。改めて日本のサービス業の素晴らしさにも気づける一本でした。

（文／トキエス）