恋人の愛を確かめるためには別の相手とベッドイン？『結婚まで1%』

　ディズニー実写版『美女と野獣』で野獣役を務めたダン・スティーブンスと、『それでも恋するバルセロナ』のレベッカ・ホールが、ニューヨークのカップルを演じる『結婚まで1%』。初恋でそのままカップルになった2人が、「別の人を知らないままゴールインしてしまっていいのか？」と悩む様子をリアルに描いた本作は、独身の人も、恋人がいる人も改めて「恋愛」や「結婚」について考えさせられる１本になっています。

　舞台はニューヨークのブルックリン。ウィルとアンナはお互い初恋でそのまま長く付き合っているカップルで、関係も順調でした。アンナが30歳の誕生日を迎え、ウィルはプロポーズの準備に。しかし、アンナの弟カップルと4人で食事した時に、弟のボーイフレンドから「お互いしか知らなくて、本当にそれでいいのか」と聞かれたことで、2人の中にも疑問が頭に浮かび始めます。結婚を意識し始めていたウィルとアンナは、次のステップに進む前に、お互い公認で別の相手とセックスすることに。「気持ちはお互いに向けておいて、体の関係だけ......」と別の人とすると決意した2人でしたが、そううまくはいかず......。

　セックスする相手を探しに行って、スムーズに見つけたのはアンナ（カップルで見つけに行くところがまたビックリ）。アンナが別の男とイチャイチャしているのをみて、ウィルはショックを受けますが、一方でアンナはウィルに許可を得てその男性とベッドを共にします。見ていて心が痛むシーンでもありますが、ウィルもどこかで自分の気持ちを素直に言えないという感情もあり、さらに自分も他の女性と経験してみたいという興味心もひしひしと伝わってきます。

　最近は、1人の相手だけでなく複数と経験をもつ「オープンリレーションシップ」なんて言葉を聞きますが、果たしてどのような関係が自分に合っているのか、自分にとって「恋愛」や「結婚」とはなんなのか、改めて考えさせられた一本でした。カップルで見るのは危険な映画です。

（文／トキエス）