もやもやレビュー

子供を失った女性の復讐『ゆりかごを揺らす手』

ゆりかごを揺らす手 [DVD]
『ゆりかごを揺らす手 [DVD]』
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 1992年のアメリカ映画『ゆりかごを揺らす手』。タイトルはアメリカの詩人であるウィリアム・ロス・ウォレスの「ゆりかごを揺らす手は、世界を支配する手なり」から来ており、ベビーシッターに扮した女性が、ある家族に復讐していく鳥肌が止まらないストーリーです。

 主人公は、2人目の赤ちゃんを妊娠中のクレア。彼女は新しい産婦人科医の診察を受けますが、そこで医師からわいせつな行為をされてしまいます。打ち明けるかどうか悩むクレアに対し、夫マイケルは「他の妊婦も被害者になってしまう」と言い、クレアは告訴することを決意。すると他の4人の妊婦も被害を訴え始めました。そんな中、追い詰められた産婦人科医は銃で自殺。夫の死にショックを受けた産婦人科医の妻(妊娠中)は、ショックで転び、なんと出産間近の子供を流産してしまうのです。子供が亡くなり、病室のベッドで目にしたのは、あるニュース。そこにはクレアが最初に夫を告訴した人物として取り上げられていました。そこから半年が経ち、全てを失った妻はペイトンという名を使い、クレアに接近。ベビーシッターとして雇ってもらうことに成功し、彼女への復讐を開始します。

 ペイトンはとても頭が良くて冷酷。何もかも失ってしまった女性の復讐心を極限まで描いていると言っても過言ではない本作は、相手を陥れるために、女性ならではのネチネチした巧妙な手口が使われているのもポイント。子どもを自分に懐くようにしたり、夫の不倫を疑わせるような発言をしたりと、徐々にクレアを洗脳していく様がこれまた怖い! 子どもへの執着心と、家族を奪いたいというクレイジーな願望がかけ合わさってできたペイトンの復讐劇、最後は一体どうなるのかにも注目。結局、人間が一番怖いと思い知らされる一本でした。

(文/トキエス)

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