燃え尽き症候群からロマンチストへ『ドンファン』
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現在、アメリカで開かれているジョニー・デップvsアンバー・ハードの泥沼裁判。ライブ中継されていることから、全世界の注目を集めていますが、そんなジョニーが今後またハリウッドで復活できるのかどうか、ファンは期待を寄せていると思います。現在は「泥沼離婚でキャリア低迷」とまで言われてしまったジョニーですが、彼の美しさが放出されている映画『ドンファン』(1995)を見てみると、改めてジョニーの素晴らしさを実感できます(ぜひ、また活躍してほしい......!)。
本作は、自分のことを伝説の人物"ドンファン"だと思いこんでいる美青年(ジョニー・デップ)が、女性に快楽を与えるシーンからスタート。その後、彼はビルの屋上に向かって自殺しようとするのです。この騒ぎの現場に駆けつけた精神科医のジャックは、なんとかドンファンだと名乗る青年を説得します。ドンファンは何やら最愛の女性から振られてしまったため生きている価値がなくなったとのこと。人格障害だと診断されたドンファンは定年退職寸前のジャックの最後の患者となります。
ジャックはいわゆる燃え尽き症候群。何をやるにもやる気が出ない。しかし、カウンセリングで超ロマンチックなドンファンの話を聞いていくうちに、ジャックの中でどんどん変化が現れていきます。オペラを聞いてぼんやりしたり、長年連れ添った妻を情熱的に愛し始めたり、豪華なディナーへ連れて行ってあげたり。ドンファンの語る愛にどんどん魅了されていき、ジャックが生き生きとしていく姿がとても興味深い。もちろん本作の最大の魅力の一つと言っても過言ではないのが、ジョニー・デップの美しさ。中盤で、メイクをしているシーンがあるのですが、その美しさにも圧倒されてしまいました。ジョニーの素晴らしさを改めて確認したい方はぜひ。
(文/トキエス)