もやもやレビュー

原作ゲームがたまらなくプレイしたくなる『デッドライジング ウォッチタワー』

デッドライジング ウォッチタワー [Blu-ray]
『デッドライジング ウォッチタワー [Blu-ray]』
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 カプコンの人気ゲーム「デッドライジング」を原作とした実写映画『デッドライジング ウォッチタワー』。原作は知らずに「面白そうなゾンビアクション映画」というイメージのジャケットに惹かれ鑑賞したのですが、迫力満載のカメラワークとドキドキの展開に、原作をたまらなくプレイしたくなりました。

 舞台はアメリカ、オレゴン州。ゾンビパンデミックが発生し、街は閉鎖されています。しかし、ワクチン「ゾンブレックス」が開発され、元感染者は定期的にゾンブレックスを投与することで、普通の人間として生活することができていました。野心に燃えるジャーナリストのチェイスと女性カメラマンジョーダンは、"政府に見放された街"のリアルな状況を伝えるため、壁の内部へ潜入。しかし、彼らが取材していた治療所でなぜか投薬が効かず、突如次々と住人たちがゾンビ化していきます。混乱に巻き込まれ、ジョーダンと離れ離れになってしまったチェイスは、取材対象だった女性クリスタルを見つけ、行動をともにすることに。

 クリスタルは、冒頭から"強そうな女性"という雰囲気を醸し出しているのですが、突如街がパンデミック化した際も、その辺にあるものでゾンビを次々と倒していきます。そしてチェイスたちと立て篭もった店内では、武器になりそうな物を真っ先に探していく。チェイスが「武器になりそうなものは何もない」というと、クリスタルは「作るのよ」とその辺にあるものを組み合わせるクリエイティブな面も。そして、この映画で素晴らしいのは、ゾンビの数!一体一体がそこまで強いわけではないのですが、画面から溢れんばかりの多さに驚かされます。

 鑑賞後に知ったのですが、本作は、「デッドラ」としても知られる原作ゲームにかなり忠実。武器をその辺のもので作ったり、半端ないゾンビの数に立ち向かったりと、ゲームの特徴をよく捉えているようです。ゾンビ映画に慣れている人にとったらアクションはちょっと物足りない気もしますが、鑑賞後に原作ゲームをプレイすれば「これ、映画にも出てきた!」とゲームの世界でロケ地めぐりを楽しむこともできそう。

(文/トキエス)

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