もやもやレビュー

台風の季節に警鐘を鳴らす一本『イントゥ・ザ・ストーム』

イントゥ・ザ・ストーム [Blu-ray]
『イントゥ・ザ・ストーム [Blu-ray]』
リチャード・アーミティッジ,サラ・ウェイン・キャリーズ,マット・ウォルシュ,アリシア・デブナム=ケアリー,アーレン・エスカーペタ,マックス・ディーコン,ネイサン・クレス,ジェレミー・サンプター,スティーブン・クォーレ
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HMV&BOOKS

ホラー映画でよく使われるPOV方式の作品。登場人物の視点から映されるスリル満点の映像はセンセーショナルで、なんだか見入ってしまいますね。台風の季節だからこそ、注意喚起も込めて見たいのが『イントゥ・ザ・ストーム』。巨大竜巻に立ち向かう家族の姿や、ストームチェイサーのカメラ映像に身震いすらしてしまう迫力満点の一本です。

舞台はアメリカの田舎町シルバートン。ここに直径3,200メートル、秒速135メートルという異常な大きさの竜巻が襲来します。高校で教頭を務めるゲイリーは注意報を受け卒業式の延期を訴えますが、誰も聞き受けてくれません。予定通り卒業式は行われますが、快晴の空は一変、真っ暗になり雨が容赦無く降りつけます。巨大な竜巻が学校を襲い、パニック状態になりますが、なんとか生き延びたゲイリー。しかし彼の長男ドニーが、同級生と一緒に廃工場にいることを知り、次男のトレイを連れて、助けに向かいます。その道中で、竜巻を撮影し、報酬を受け取っているストームチェイサーたちと出会い、行動を共にすることに......。

本作では、ストームチェイサーやトレイのビデオカメラのほかに、売れないYouTuberのカメラ映像のシーンもあります。竜巻が来て、すごい映像を撮影したいばかりに無茶な行動をするYouTuber2人組。本作で彼らはサブキャラですが、果たして彼らは生き残れるのでしょうか、それも気になるような展開になっています。日本には竜巻はありませんが、台風はかなりやってきます。昨年、東京に大きな台風が襲った時も、何故だかこの『イントゥ・ザ・ストーム』を思い出しました。衝撃的な映像とともに、台風が襲来したとき、外に出ることがどれだけ危険なのか、警鐘を鳴らしてくれる一本でもあります。台風の季節に、ぜひ。

(文/トキエス)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOK STANDプレミアム