もやもやレビュー

公開から10年。改めて見たい『インセプション』

インセプション (字幕版)
『インセプション (字幕版)』
レオナルド・ディカプリオ,渡辺謙,ジョセフ・ゴードン=レヴィット,マリオン・コティヤール,エレン・ペイジ,トム・ハーディー,キリアン・マーフィー,トム・ベレンジャー,ディリープ・ラオ,マイケル・ケイン,クリストファー・ノーラン,クリストファー・ノーラン,クリストファー・ノーラン,エマ・トーマス
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クリストファー・ノーラン監督最新作『TENET テネット』(全国公開中)が楽しみすぎて久しぶりに以前の作品『インセプション』を鑑賞。もう10年も前の作品だったなんて...。公開当時、劇場で観たときは一度では理解しきれずにもう一度見に行った作品。

このインセプションの世界を語るのはなんとも難しいのだが、人の心が無防備な状態である夢の中に入り込んで、潜在意識から重要な秘密を盗み出すスペシャリストが主人公ドム・コブ(レオナルド・ディカプリオ)。この特殊能力に目をつけて産業スパイの世界では重宝される存在である一方で、この力のおかげで大切なものを失っていた。そんな彼のもとへ、情報を盗みとるのとは逆に相手の心に情報を植え付ける「インセプション」の依頼が舞い込む。インセプションを成功させる為に集められた仲間と共に、夢の世界を何段階にも構築する広大な計画が始る。

この作品は何度観ても面白い。そして、アカデミー賞では撮影賞、音響賞、視覚効果賞、音響編集賞を受賞している。これはどういうことかというと、映画館で見るべき映画である!というお墨付きなのだ。そして、現在映画館で公開中である。映画館で見たことのない人には是非映画館という環境で見ることをオススメしたい。
クリストファー・ノーラン監督の作品は撮影技術や音響技術で高い評価を得ているだけではなく、脚本能力も高く細部までこだわり抜かれている。インセプションの世界も6人の登場人物の名前の頭文字を並べると「DREAMS」となるなど細かい仕掛けがたくさんある。

今回鑑賞すると、10年前には考えることの出来なかった「親」という目線から鑑賞することが出来た。幼い子供になにかを教える行為は時間がかかり、毎日同じことを繰り返し教え込んでいく。その行為が「インセプション」とどこか似ているように感じた。
記憶を埋め込むという行為の持つ責任の重さを考えることとなった今回の鑑賞。
映画というのは鑑賞したときの立場が変わっているとその作品の見えかたも変わってくることがある。また10年後、新しい感情に出会えるかもしれない。そんなわくわくした気持ちをもってどの世代にもオススメできる1本だ。

(文/杉本結)

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