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伝説のハサミが復活するか『シャンプー台の向こうに』

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巷で人気のイケボだが、ハリウッドを代表するイケボといえば、イギリス人俳優の故アラン・リックマンではないだろうか。『ダイ・ハード』で銀幕デビューしたのち、『ロビン・フッド』で英国アカデミー賞の助演男優賞を受賞。作品によって、ガラリと雰囲気が変わるアランだが、『ハリー・ポッター』シリーズのスネイプ先生役や『ラブ・アクチュアリー』で部下に振り回される社長役といえば、わかる人も多いだろう。その声は、低音で甘い。そのため<ミルクチョコレート・ヴォイス>や<ベルベット・ヴォイス>なんて揶揄されているほどだ。

今回はアラン・リックマン出演作品の中から『シャンプー台の向こうに』を紹介したい。舞台はイギリスの田舎町・ヨークシャーのキースリー。羊がメエメエと喉を鳴らすのどかな町なのだが、にわかに騒がしくなる。その理由は、この町で全英ヘアドレッサー選手権が開催されることになったから。父(アラン・リックマン)とふたりで理髪店をいとなむブライアン(ジョシュ・ハートネット)は、このチャンスに気合い十分。バイト先の葬儀場で死体相手にカットの練習に励んできたのだ。

一方、父は乗り気じゃない。かつては腕のいい理髪師で同大会の常連だったのだが、妻のシェリーがモデルと恋に落ち、駆け落ち。そのショックが原因で、しがない床屋に成り下がってしまったのだった。そんな矢先、家出した妻シェリーが突然やってくる。 "家族"で大会に出場しようというのだ...。なぜ今さら?

『リトル・ミス・サンシャイン』や『ファミリー・ツリー』なんかが好きな人にはフィットしそうな、重さと軽さのバランスが心地良い、どこかほのぼのしたファミリームービーだ。

(文/峰典子)

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