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名作「クリスマス・キャロル」が出来るまで!『Merry Christmas!〜ロンドンに奇跡を起こした男〜』

『Merry Christmas!〜ロンドンに奇跡を起こした男〜』 11 月 30 日(金)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー

クリスマスを世界中で祝うようになったのはいったいいつからなのだろうか?19世紀のイギリスでは清教徒が浮かれて騒ぐ金儲けの行事という風に批判的な人も少なくなかった。日本にも今のような装飾や楽しい雰囲気はこの頃まだなかっただろう。

クリスマスイヴはあの世との境目が薄くなると考えられていた為、家族で集る日とされていた。この風習は日本のお盆とどこか似ていると感じた。
そんなクリスマスを現在のような楽しい行事に変えることになる大きなきっかけを与えた人物の一人が、チャールズ・ディケンズである。チャールズ・ディンケンズの代表作には「オリヴァー・ツイスト」「大いなる遺産」などがある。「オリヴァー・ツイスト」がヒットしたあと「クリスマス・キャロル」という物語が出来上がるまでは、決して彼の人生は順風満帆なものではなかった。その頃の彼の生活ぶりを事実に基づいて描いている。

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ダン・スティーヴンス演じるチャールズ・ディケンズ

「クリスマス・キャロル」という代表作に登場する「過去」「現在」「未来」の幽霊というキャラクターをディンケンズの生活の中に登場する人物が一人二役で演じることで、幻想の世界と現実の世界を混同するほど没頭して必死に作り上げられた作品であることがわかる。実際のディンケンズの過去に起こった父親との確執に触れながら「クリスマス・キャロル」という作品が出来上がる過程が忠実に描かれている。

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クリストファー・プラマー演じるスクルージ

「クリスマス・キャロル」という作品は何度も映画化されている作品で、是非クリスマスにみたい作品のひとつでもある。
作品の主役となるストルージはどこか不気味であり、意地悪で嫌なヤツだったりする。ディンケンズはなぜそんな人物を主役に選んだのか「クリスマス・キャロル」という作品の裏側をのぞいた気分にもなれる。おいしいご飯を囲んで家族と楽しいクリスマスを過ごしたくなる。気分を盛り上げてくれるおいしいスパイスのような家族の物語だ。

(文/杉本結)

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『Merry Christmas!〜ロンドンに奇跡を起こした男〜』
11 月 30 日(金)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー

監督:バハラット・ナルルーリ
出演:ダン・スティーヴンス、クリストファー・プラマー、ジョナサン・プライス ほか
配給:東北新社 STAR CHANNEL MOVIES

原題:The Man Who Invented Christmas
2017 年/アメリカ/104 分
公式サイト:https://merrychristmas-movie.jp/
©BAH HUMBUG FILMS INC & PARALLEL FILMS (TMWIC) LTD 2017

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