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「ティファニーで朝食を」憧れ女子の面白い一例。『マイ・ファニー・レディ』

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 夜の世界の女性の中には「いつか女優になりたい」「絶対に成功してみせる!」と夢を追いかけながら働いている人も少なくないハズ。2015年に日本で公開されたアメリカンロマコメ『マイ・ファニー・レディ』は、夢を抱いたコールガールが一夜にして女優への一歩を踏み出すお話。このような話は『ティファニーで朝食を』や『プリティ・ウーマン』などが有名なため、「ありきたりな話なのでは?」と思いますが、そうではありません。巨匠ピーター・ボグダノビッチ監督がありきたりなストーリーの中に上質なコメディをふんだんに盛り込んだため、まったく新しいサクセスストーリーに仕上がっています。

 女優になりたいという夢を持つイージー(イモージェン・プーツ)は、大好きな芝居を続けるためにコールガールとして働いていました。ある夜、イージーを呼び出したお客はなんと有能な演出家・アーノルド(オーウェン・ウィルソン)。アーノルドはイージーがこれまで出会ってきた客とはまったく違い、素敵なご飯をご馳走したり馬車に乗せたりするロマンチスト。さらには、夢を追いかけるイージーのために三万ドルをプレゼントするといいます。まさに足長おじさん的なアーノルドに背中を押され、イージーはブロードウェイの舞台のチャンスをつかみます。しかし、それはアーノルドの妻デルタも出演する舞台! 蓋を開けてみると、アーノルドは自己満のためにイージーだけではなく様々な女性に寄付し、不倫を楽しんでいるのでした。めちゃめちゃな人間関係が入り混じる中、イージーは立派な女優になるため奮闘します。

 イージーは名作『ティファニーで朝食を』の大ファン。作中のオードリーの言葉を励みに頑張っています。そんな女性はきっとアメリカだけでなく日本にもいるハズ。サクセスストーリーが女性に与える勇気はとてつもなく大きく、映画に刺激を受けて頑張っている女性はきっと少なくありません。そんな女性の辿った面白い道のりの一例を、本作でちょっとだけ覗けちゃいます。もちろんこれはフィクションですが、笑いながら奇想天外なストーリーにどっぷり漬かれます。サクセスストーリーの映画が好きな方は、ぜひご観賞あれ。

(文/トキエス)

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