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スウェーデンのご近所付き合いは日本よりも親密!? 『幸せなひとりぼっち』

映画『幸せなひとりぼっち』 は全国順次公開中!

スウェーデンにはこの作品を知らない人はいない!?
原作が世界30カ国でベストセラーの原作がついに映画化。
スウェーデン公開時には『スターウォーズ/フォースの覚醒』を抑えて5週連続1位の快挙を成し遂げた本作。なんとスウェーデン国民の5人に1人が見た、史上3位の記録的大ヒット映画がやっと日本にもやってきた!

自治会のルールを厳格に守る主人公オーヴェ。他人の車への文句は半端なく、車のことになると譲れない性格。また、ホワイトカラーとブルーカラーといった労働者階級を、車の色で表現している点もスウェーデン風で面白い。
こだわりが強いオーヴェは近所では嫌われ者なのだろうか? 一人きりの家では妻を思って涙する。そんなオーヴェの家の隣に引っ越してきた賑やかな家族。
隣人の妊婦はどこか亡き妻に似ている。いつも笑顔でオーヴェに優しく時には力強く接している姿はもはや他人とは思えない。

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原作は、スウェーデン人作家フレドリック・バックマンによる「En man som heter Ove(オーヴェという男)」(映画の原題と同じ)。日本でも『幸せなひとりぼっち』のタイトルで早川書房から翻訳版が出版されています。

スウェーデンのご近所付き合いはどうやら日本よりも親密で温かいようだ。
作品を見始めた時と見終わった後で同じ人物に対する見方がこんなにも変わったのはなぜだろう? きっと、作品を通してオーヴェの人生を知ったからなんだろう。

年老いてからも妻を一途に思う心がいつの間にか観客の心と一体となる。
くすりと笑えるストーリー展開と友人との心温まる物語。そして、こんな風に伴侶を思える人間でありたいと涙するラストまであっという間の116分。
クリスマスデートにおすすめしたい珠玉のヒューマンドラマだ。
(文/杉本結)

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『幸せなひとりぼっち』
新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次公開中!

監督:ハンネス・ホルム
出演:ロルフ・ラスゴード、イーダ・エングボル、バハー・パール、フィリップ・バーグ、カタリナ・ラッソン
配給:アンプラグド
原題:En man som heter Ove

2015/スウェーデン/116分
公式サイト:http://hitori-movie.com

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