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佐々木希主演の『縁(えにし)』は、人とのつながりを大切にしたいと思える作品!

『縁(えにし)The Bride of Izumo』 は、1月16日(土)公開です!

縁結びの神様が宿り、日本有数のパワースポットとして知られる「出雲大社」。特に正月期には毎年約50万人が訪れるそうで、一度は足を運んでみたいという方も多いのではないでしょうか。そんな出雲大社の全面協力のもとに作られたヒューマン映画が、『縁(えにし)The Bride of Izumo』。初詣時期であるお正月にピッタリの映画です!

人々を結ぶ「縁」をテーマに、島根県出雲市が舞台となっている本作。監督は、同市で生まれ育ち、2011年に、14人の人生を描いた『私の悲しみ』で「第12回TAMA NEW WAVE」のグランプリを受賞した新鋭・堀内博志さん。撮影監督はなんと、ウォン・カーウァイとの最強タッグで活躍し、近年はハリウッド映画の大作を手掛ける世界的カメラマンのクリストファー・ドイルが務めます。

主人公真紀を演じるのは、モデル、女優として活動する佐々木希さん。今年2月に公開されたヒューマン映画『さいはてにて〜やさしい香りと待ちながら〜』ではシングルマザーの主人公を演じるなど、一皮むけた彼女の演技にも注目です。また、真紀の恋人役であるエリートサラリーマン・和典を演じるのは、平岡祐太さん。出雲の案内人役として真紀をサポートする漁師の充役は、井坂俊哉さんが務めます。そのほか、国広富之さんや佐野史郎さん、りりィさん、FUJIWARA の藤本敏史さんら、豪華俳優陣が集結!!

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主演の佐々木希さん

ストーリーは、真紀の祖母あきゑが亡くなるところから始まります。真紀があきゑの遺品を整理していると、桐の箱の中から白無垢と婚姻届の束を発見。婚姻届の夫の欄には「秋国宗一」と書かれていて、ほかは住所以外空欄。真紀はその人物が気になり、婚姻届の住所を頼りに出雲へ。そこでさまざまな人と出会い、謎に少しずつ近づいていく中で、同時に自分の過去についても明らかになっていく......。はたして真紀は、秋国宗一に会うことができるのか!

注目したいのは、真紀と漁師・充との関係。真紀を案内するうちに、二人の距離がだんだん縮まっていくのがわかります。おいおい真紀には和典がいるじゃないか、なんて思っていたら、充の前で真紀が突然「(和典と)一度も喧嘩したことないの。結婚が不安なの」と号泣し心情を吐露。それに対し充はたじたじに......。一方、東京に残っていた和典は"何か"を察して出雲に向かいます。この二人の運命やいかに......。

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何かを感じた和典を演じるのは、平岡祐太さん。

なお、本作の音楽を担当するのは、米米CLUBの金子隆博さん。金子さんは、過去に「日本アカデミー賞音楽賞 優秀賞」を受賞したこともある、映画音楽のプロ。映画を盛り上げる音楽にも注目ですよ! 

クリストファー・ドイルの撮影技術もさらに作品を盛り上げます。佐々木希さんや平岡祐太さんが登場するシーンでは、よりドラマチックに彼らを映し出します。特に注目は、出雲市の風景。出雲大社の壮大さはもちろん、出雲市の海や風、空などのこと細やかな自然現象は、スクリーンを通して感動を伝えます。そんなところにもぜひ注目してみてください。

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クリストファー・ドイルが写し出す、美しい出雲の風景も見所。

さまざまな人との出会いによって、「縁」の大切さを感じることができる同作品。2016年(こそ)は、人との出会いを大切にし、いい一年を送りたいと考えている人はぜひご覧あれ。この作品を見ればきっといい縁があるはず! そんな縁起のよい作品に仕上がっています!!

(文/小山田滝音)

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『縁(えにし)The Bride of Izumo』
1月16日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー

監督:堀内博志
撮影監督:クリストファー・ドイル
出演:佐々木希、井坂俊哉、平岡祐太、りりィ、藤本敏史(FUJIWARA)、いしだ壱成、佐野史郎、国広富之ほか
配給:OSMANDエンターテインメント、トリプルアップ

2015/日本映画/110分
公式HP:http://enishi-izumo.com
©「縁(えにし)」製作委員会

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