もやもやレビュー

殻を破り、モヤモヤを晴らし、突き抜けたい人へ。『武器人間』

映画『武器人間』、公開中!

 あ〜、バカでエグくて突き抜けた映画はないかな〜。というそこのあなた。ぜひお薦めしたい作品があります。『武器人間』。大山のぶ代さんがナレーションを務めたドラえもんすぎる予告編、そして大戦中のプロパガンダポスターを思わせるポスタービジュアルも話題の本作。第二次世界大戦末期、追い詰められたナチスが極秘開発していた最終兵器は、人間と武器を合成した武器人間だったのだ!! という、設定からしてアホすぎる逸品です。

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武器と人間がくっついちゃったぁ!

 監督はオランダの人気CMディレクター、リチャード・ラーフォースト(初監督!)。過去には『Who am I?/フー・アム・アイ?』『ブラックブック』で絵コンテやデザイン画を担当しており、映画に登場する武器人間たちのデザインもすべて彼自身が手がけたんだそうです。

 というわけでやっぱり見所は、武器人間たちのビジュアルです。ポスターにも登場している顔面ドリルの「モスキート」、頭が戦闘機のプロペラという「プロペラヘッド」、両手が鎌になってる「ウォールゾンビ」など、文字で見るとアホ丸出しなんですが、実際のところデザインはクォリティが高く、いちいちすごくカッコいいんです。逆に期待を裏切られたような感覚です......。同じオランダ人監督による『ムカデ人間』のガッカリ感とは明らかに違っていて、美的センスにおいては『武器人間』のヴィクター博士が確実に上。でも笑いという意味では『ムカデ人間』が上です。あと、子どもに人気という意味では、アンパンマンが上です。

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最凶の呼び声高い、ヴィクター博士。ちなみに本編はけっこうグロいです。

 この映画はとにかく、ピンときたら観る、以上です。『武器人間』というタイトル、ポスター、大山のぶ代のナレーション、どれか一つにでもピンときたなら、もう気になって夜も眠れなくなるくらい、『武器人間』のことが頭から離れなくなっているはずです。

 ちなみに監督「続編を作る気満々だよ!」と、言っているそうです。

(文/根本美保子)

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『武器人間』
シネクイント他にて公開中!
監督:リチャード・ラーフォースト
出演:カレル・ローデン、ジョシュア・ザッセ、ロバート・グウィリム
2013/オランダ・アメリカ/英語/84分

http://bukiningen.com

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