余命宣告されたおばあちゃんから元気をもらえる!『私の小さなお葬式』

- 『私のちいさなお葬式(字幕版)』
- ウラジーミル・コット,ニキータ・ウラジーミロフ,ドミトリー・ランチヒン,マリーナ・ネヨーロワ,アリーサ・フレインドリフ,エヴゲーニー・ミローノフ,ナタリヤ・スルコワ,セルゲイ・プスケパリス

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本作は2017年モスクワ国際映画祭観客賞を受賞し、日本では2019年に公開されたロシア映画。劇中には、ザ・ピーナッツのヒットナンバー「恋のバカンス」のロシア語カバーが使用されていますが、この曲はロシアでも世代を超えて広く愛されているヒット曲だそうです。
村にひとつしかない学校で教職を全うし、定年後は慎ましい年金暮らしを送っている73歳のエレーナ(マリーナ・ネヨーロワ)は、病院で突然の余命宣告をされます。
5年に一度しか顔を見せない一人息子オレク(エヴゲーニー・ミローノフ)を心から愛しているエレーナは、都会で仕事に大忙しの彼に迷惑をかけまいと一人でお葬式の準備を始めます。
彼女の願いは、お葬式に必要な棺や料理の手配を自ら済ませ、夫が眠るお墓の隣に埋葬されること。役所の手続きをし、遺体安置所や葬儀屋を訪ね回ったエレーナは、隣人で友人のリューダや元教え子たちの助けも得て、準備を整えていきます。
印象的だったのは、エレーナが死の宣告を受けたのにもかかわらず、いつも身綺麗で、死ぬための準備だというのに、逆に生き生きとしているよう見えたことです。
息子に迷惑をかけず、惨めな死に方をしないという目標をつくり、それに向けて準備や段取りをしていくことが、ある種生きがいのようになっていた。そのバイタリティや、行動力に感化されました。
優柔不断で何事も迷いがち、二の足を踏みがちな筆者に、73歳で余命宣告されたおばあちゃんは、元気と勇気をくれました。終活中の方や終活を考えている方にはもちろん、年齢問わず刺さる本作です。
いつか自分がおばあちゃんになったとき、もう親はいないだろうし、きっと子どもにも頼りにくい。そんな時に一緒にいてくれる友達の大事さを改めて思いました。友人づくりに勤しんでおくべき。
(文/森山梓)

