実話に基づく悲劇の裏にあった男たちの勇気『オンリー・ザ・ブレイブ』
- 『オンリー・ザ・ブレイブ [DVD]』
- ジョシュ・ブローリン,マイルズ・テラー,ジェームズ・バッジ・デール,ジェフ・ブリッジス,テイラー・キッチュ,ジェニファー・コネリー,ジョセフ・コシンスキー
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2013年6月、アリゾナ州ヤーネヒルで大規模な火災が発生。この災害で19人の消防士が命を落としました。彼らの壮絶な戦いを描いた映画『オンリー・ザ・ブレイブ』は、『トップガン マーヴェリック』を手がけたジョセフ・コシンスキーがメガホンをとり、ジョシュ・ブローリンや、マイルズ・テラーなど実力派俳優たちが集結。一流の消防士たちの絆と勇気、人間ドラマが描かれた感動の一本です。
森林消防隊の指揮官であるエリック・マーシュ(ジョシュ・ブローリン)は自身の隊員たちを認定されたホットショット(精鋭部隊)にすることを望んでいました。そんな中、彼の部隊にドラッグ中毒者で落ちこぼれていたマクドナウ(マイルズ・テラー)が面接にやってきます。彼は元恋人とのあいだに生まれた娘のために立ち直り、良き父親になりたいことを伝えると、エリックは彼にチャンスを与えます。こうして新しい隊員を迎え入れた消防隊員たちたちは、過酷な訓練をともに重ねていくうちに絆を深めていきます。ある日、チリカウア山脈で発生した火災を見事に鎮火させ、エリックたち率いる消防隊はついに、ホットショット隊として認定され、「グラナイト・マウンテン・ホットショッツ」という名で活動を開始。喜びの中で、仲間たちはさらに絆を深め、マクドナウもまた娘と一緒に過ごす時間を増やすなどして幸せな時間が流れます。そんな中、ヤーネル近くの山火事が発生。「ちょっとしたボヤだ」とエリックたちは出動するも、その火事は超巨大山火事へと変貌し......。
ジョセフ・コシンスキーが監督したとあって、『トップガン マーベリック』に通ずるアツい友情や絆が濃く描かれているのが最大のポイント。隊員たちの些細な喧嘩やジョークもこの物語を彩っています。そんな彼らが命をかけて火災に挑む姿には涙を流しました。ヤーネヒルの山火事で命を落とした19人のグラナイト・マウンテン・ホットショッツのメンバー。この消防隊の犠牲者数は、アメリカ同時多発テロ以降では最多と言われています。大規模な山火事と戦った勇気ある消防隊たちの物語。彼らの勇気を讃える素晴らしい作品だと実感しました。
(文/トキエス)