もやもやレビュー

「それ」の正体に賛否両論?『"それ"がいる森』

“それ”がいる森
『“それ”がいる森』
相葉雅紀,松本穂香,上原剣心,江口のりこ,尾形貴弘,中村里帆,眞島秀和,宇野祥平,松浦祐也,酒向芳,野間口徹,小日向文世,中田秀夫,ブラジリィー・アン・山田,大石哲也
商品を購入する
>> Amazon.co.jp

 『リング』などで知られる中田秀夫監督の最新作『"それ"がいる森』。相葉雅紀が子どもを守る父親役を好演し、ホラー映画では初めての主演を務めたことでも話題になりました。

 主人公は田舎でオレンジ農家として働く田中淳一(相葉雅紀)。彼の元に、東京で妻と住んでいるはずの一人息子、一也が「家出してきた」と訪ねてきます。中学受験を控えた一也は、いまいち成績が伸びずに母親から大好きなサッカーを辞めさせられたことが原因のようでした。突然始まった、父と息子の生活。そして一也は新しくできた友達と学校の近くにある森の中で、謎の銀色の物体を発見。さらには、不可解な事件が起き始めます。

 タイトルの「それ」の正体に期待を持ちながら鑑賞していると、かなり早い段階で「それ」の正体が明らかに。これにはツッコミどころ満載というか、賛否両論の声が上がるだろうなというのが率直な意見。物語としては、父と息子、そして息子が新しい学校でどのように馴染んでいくかというよくあるドラマっぽいシーンも描かれており、途中で「あれ?これってホラー映画だよな?」と錯覚してしまうことも。怖いJホラーを探している人にはおすすめできませんが、ホラー苦手だけど挑戦してみたいという「ホラー入門編」、そして子どもとちょっと怖い映画を見てみたいという家族にもおすすめの一本です。

(文/トキエス)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム