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DV夫から逃れるために"死"を偽装『愛がこわれるとき』

愛がこわれるとき (字幕版)
『愛がこわれるとき (字幕版)』
Julia Roberts,Patrick Bergin,Kevin Anderson,Tony Abatemarco,John Ward,Harley Venton,Sandi Shackelford,Kyle Secor,Sharon Robinson,Claudette Nevins,Elizabeth Lawrence,Graham Harrington,Marita Geraghty,Nancy Fish,Bonnie Cook,Joseph Ruben
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 1991年のジュリア・ロバーツ主演映画『愛がこわれるとき』。虐待的な結婚生活を強いられた女性が、逃亡する姿を描いた本作で、心理的虐待「ガスライティング」が、ときには家庭内暴力(DV)よりも恐ろしいというメッセージが込められています。

 ジュリア演じるローラは、マーティンという実業家と結婚し、海辺の豪邸で生活していました。しかしマーティンの束縛はひどく、さらには「窓から男性を見ていた」と言いがかりをつけ暴力を振うようなDV夫。暴力と優しさを巧みに操るマーティンから逃げることすら怖くなったローラは、怯えながら生活するしかありませんでした。そんな中、ローラはマーティンと友人とクルーズに出かけることに。しかし悪天候でヨットから転落し、そのまま行方をくらまします。「泳げないローラは死んでしまった」誰もがそう思っていましたが、実はローラはマーティンに内緒で水泳教室に通っており、なんとか「死」を偽装してマーティンから逃げることができたのです。新しい土地で新しい生活を始めたローラ。しかし、いつかはマーティンが気づくのではないかと不安を持つように......。

 そしてその予感は的中。ローラはサラという新たな名前で平凡に暮らしますが、ある時マーティンの会社に「ローラとは水泳教室で仲良くしていたの」という人物から電話がかかってきたことで、マーティンはローラが生きていることを確信し彼女を追うことに。

 異常な執着心を持ち、優しさを使って相手をコントロールするマーティン。彼の行動を通して、本作では心理的虐待の一種「ガスライティング」が描かれています。「ガスライティング」とは、相手を否定したり自信満々に嘘をついたりして、「自分が悪いのではないか」と相手に思わせ、正常な判断力を奪うというもの。1944年の映画『ガス燈』が由来となっているので、気になる方はこの映画もぜひチェックしてみてください。

(文/トキエス)

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