家を交換したら起きた奇跡『ホリデイ』

　"冬のラブコメ"として有名なのが、キャメロン・ディアスとケイト・ウィンスレットW主演の映画『ホリデイ』。近年、Airbnbなど民泊で「人のうちに泊まる」というサービスが珍しくなくなってきていますが、本作は、家を2週間交換したアメリカ人女性とイギリス人女性のお話です。

　ハリウッドの映画予告制作会社を経営するアマンダ（キャメロン・ディアス）。彼女はボーイフレンドの浮気を見つけ、別れを切り出します。その日に彼女は「休みが必要だ」と休暇のために色々とネット検索。そこで、住んでいる家を交換する「ホームエクスチェンジ」のサイトを発見。早速イギリスの人里離れた場所の家のオーナーに連絡を取ります。その家のオーナーは、イギリスの新聞社で働くアイリス。彼女は3年もの間片思いしていた相手の婚約を聞かされ傷心中。そんな中、アマンダからの連絡を受け、二人は思い切って2週間お互いの家を交換することに。

　アマンダは、イギリスでアイリスの兄グレアム（ジュード・ロウ）と出会い、一方アイリスはアマンダ宅のお隣に住んでいる90歳のおじいちゃんアーサーと仲良くなっていく。２週間という限られた期間の中で、素敵な人間関係を築き上げていくこの本作は、"人の温かさ"というものをより感じさせてくれる一本。ちなみに、本作でアマンダとアイリスが出会うきっかけとなったウェブサイト「homeexchange.com」は架空のものではなく、実在するもの。失恋したり、いったん自分の人生から離れる期間が必要だという方は、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。もちろん女性中心の話ではありますが、彼女たちの周りを囲む男性陣のちょっとしたドラマもなんだか深い。そのため男女ともに楽しめる作品になっていると思います。ホットココアをおともに、温まりながら見たい作品です。

（文 / トキエス）