貪欲なホラー系YouTuberが立ち入り禁止スポットへ潜入『ハイルシュテッテン〜呪われた廃病院〜』

　一攫千金も夢じゃない、YouTuberというお仕事。趣味を仕事にできることから近年YouTuberに転身した人は少なくなく、世の中にはたくさんのジャンルのチャンネルが存在しますよね。その中には、廃病院や廃墟などに潜入するホラーチャンネルがいくつもあります。ドイツの映画『ハイルシュテッテン〜呪われた廃病院〜』は、視聴率を増やすことで頭がいっぱいの貪欲なYouTuberたちが、24時間耐久チャレンジを行う姿を描いています。

　舞台はベルリンにある結核患者療養所、ハイルシュテッテン。数々の怪奇現象が発生し、不気味な事件や怪我人が出たことから、現在は立ち入り禁止となっています。そんな曰く付きの建物に、YouTubeグループが24時間滞在するというチャレンジのために訪れます。定点カメラを設置し、熱探知カメラも持参した彼らは早速、古びた建物の中を探索しますが、そこで想像も絶するような体験をすることに......。

　この場所を紹介した協力者で医学生のテオは、ここが立ち入り禁止区域で立ち入りは違法ということもあり、潜入前にYouTuberたちの携帯電話を没収。さらにここで起きた歴史に敬意を払うことなど規則をいくつか設けます。そうしてライト代わりになり、いざという時に助けを求めることができる超優秀なアイテムをみんな気軽に手放してしまうのです。そこから起きていく大惨事...携帯電話があったら解決していたのに！という場面も多々。もちろん衝撃的なシーンやグロテスクなシーンが多く、POV作品としてスリル満点でした。また最後の"マサカ"などんでん返しも◎。視聴率アップに貪欲なYouTuberたちがどうなってしまうのか、最後には色々と現代社会について考えさせられる内容でもありました。

（文／トキエス）