ヴィンス・ヴォーンの演技が光る！笑えるホラー『ザ・スイッチ』

　気弱な女子高生とシリアルキラーの身体が入れ替わる異色ホラー『ザ・スイッチ』。『ゲット・アウト』などでホラー好きを唸らせた大ヒット作を多く手がけるジェイソン・ブラム製作＆『ハッピー・デス・デイ』のクリストファー・ランドンが監督ということで、めちゃくちゃ怖い作品かと思いきや、B級ホラーのいいとこどり！ツッコミどころも多く、超グロテスクで笑える一本でした。

　父を亡くし、母を気遣いながら日々を過ごしていた女子高校生のミリー。学校ではいじめられ、好きな男の子にも気持ちを伝えることができないシャイガールです。ある日、アメフトの応援に参加した後、ミリーが母親の迎えを待っていたところ、連続殺人鬼ブッチャーが出現。グランド内に逃げ込みますが、ブッチャーが持っていた短剣で肩を刺されてしまいます。しかし、それと同時にブッチャーの肩にも同じ傷が......。翌朝目覚めると、なんとミリーとブッチャーの身体が入れ替わっていたのです。ミリーの姿をした殺人鬼は、殺戮を企て、学校へと登校します。

　映画の冒頭から、グロすぎる！シーンが満載。スプラッターとまでは言いませんが、血が多いのが苦手な方は思わず目を逸らしてしまうと思います。一方、女子高生となってしまったヴィンス・ヴォーンの演技が面白い。まさに高校生らしい振る舞いや、「ハッシュタグ〇〇」と連呼したり、若い子ならではの口調など、思わず吹き出してしまいそうなシーンがてんこ盛り。ストーリーは、「普通気づくだろう・・・！」みたいなツッコミどころは満載ですが、それを許せるほど軽快な笑いを提供してくれる一本。友人たちと集まったおうち時間にぴったりなホラー映画です。

（文／トキエス）