ロッテントマトで驚きの満足度100%『THE GUILTY/ギルティ』
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映画選びの参考にめちゃくちゃ役立つ超有名米レビューサイト「ロッテントマト」。生半可な作品は容赦なく叩かれるそんな辛口評論家たちが集まるこのサイトで、なんと驚きの満足度100%を記録した映画がありました。それはデンマーク映画の『THE GUILTY/ギルティ』。本作は、第91回アカデミー賞の外国語映画賞のデンマーク代表作として出品されたことでも話題に。本作の舞台は緊急通報司令室で、オペレーターが通話をしているというただそれだけのシーンが永遠と続くのに、手に汗握る一本となっています。
警察官のアスガーは、ある事件をきっかけに一線を退き、緊急通報司令室のオペレーターとしての任務をこなしていました。「ドラッグをやりすぎて息ができない」「風俗店近くで強盗にあった」など、さまざまな事件に対応するアスガー。彼は「自業自得だろう」という態度で電話を受けていきます。そんな中、ある女性からの一本の通報が。子供に話しかけるような口調の女性に、「また酔っ払いか」と思ったアスガーでしたが、次第に一緒にいる人物に知られないように怯えながら話していることに気づきます。アスガーは、今にも誘拐されそうだと恐怖に耐える女性の声や電話越しから聞こえる車などの音を頼りに、女性救出に挑みます。
アスガーは、警察官として活躍していたときの血が騒いだのか、オペレーターとしての任務だけでなく、他の司令室に電話で指示し、上司から「それはお前の仕事じゃない」と怒鳴られる始末。しかし彼はなんとか助けたいという思いで、別のオペレーター室に1人で籠り、事件に集中します。しかし、女性と話していくうちにある驚愕の真実を知ることに。
製作費はとっても低いのだろうなと思うほど、アスガーが話しているシーンしかほぼ映し出されていない本作。しかし、彼の冷や汗や苛立ちを隠せない表情、ものに思わず当たってしまう姿に、観客にも"焦り"が伝わってきます。思わず息をするのも忘れてしまいそうな衝撃的な結末は◎。
(文/トキエス)