もやもやレビュー

もどかしい恋模様とともに楽しむリトル・イタリーの風景『ハッピー・シェフ!恋するライバル』

ハッピー・シェフ! 恋するライバル [DVD]
『ハッピー・シェフ! 恋するライバル [DVD]』
エマ・ロバーツ,ヘイデン・クリステンセン,ダニー・アイエロ,アリッサ・ミラノ,ドナルド・ペトリ
TCエンタテインメント
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HMV&BOOKS

 オーストラリアやカナダなど、多様性を重要視している国では、いたるところに「リトル・イタリー」というイタリア街が存在します。イタリアに行かずとも、ジェラートやピザ、陽気なマーケットなどイタリアの文化に気軽に触れることができます。今は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、訪れたくても難しいですが、そんな時こそ、もどかしいラブストーリーとともに風景を楽しんでみるはいかがでしょう? ヘイデン・クリステンセンとエマ・ロバーツが主演を務めた映画『ハッピー・シェフ! 恋するライバル』はリトル・イタリーへ"空想旅行"するのにぴったり。

 舞台はカナダ・トロントにあるリトル・イタリー。幼い頃から常に"ライバル"であったニッキー(エマ・ロバーツ)とレオ(ヘイデン・クリステンセン)ですが、ピザ屋を経営する二人の親はあることがきっかけで大喧嘩。隣同士に店を構え、ライバル店として毎日喧嘩ばかりしています。ニッキーは数年前にレオに何も言わずロンドンへと向かい、一流シェフを目指して修行していましたが、就労ビザの取得のために故郷へ帰ることに。久々にレオと再会し、二人に恋心が芽生えます。

 親が敵同士という、現代版「ロミオ&ジュリエット」のようなストーリーですが、そのラブストーリーを彩るリトル・イタリーの景色がもう最高。色とりどりのマーケット、ローカルの人々で賑わうピザ屋。『ローマの休日』を彷彿とさせるバイク二人乗りやジェラートのシーンもあり、女心をキュンキュンさせてくれるシチュエーションばかり。またニッキーやレオの家族もユニークで、あたたかい。リトル・イタリーならではの雰囲気を味わいたい方にお勧めの一本です。

(文/トキエス)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム