POVホラーを製作するスタッフたちに起きた悲劇『フッテージ 〜惨劇までの13日間〜』
- 『フッテージ ~惨劇までの13日間~ [DVD]』
- カーター・ロイ,アレナ・ボン・シュトロハイム,クリス・オブライエン,スコット・アレン・ペリー,スティーブン・デジェナロ
- ギャガ
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『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』などで知られるPOV(視点ショット)の映画。これまで同サイトでもいくつか作品を紹介してきましたが、『フッテージ 〜惨劇までの13日間〜』は、そんなPOV方式の映画を撮影することに情熱を注ぐ映画スタッフたちが主役! 異色の一本です。
これまで誰も製作していない3Dのファウンド・フッテージ・ホラーを撮ろう......!と斬新なアイデアを思いついたデレックは、監督、撮影スタッフを集め、弟と元妻にも参加してもらい、曰く付きの小屋で映画を撮影することを決行。デレックの傲慢な態度により、現場監督や撮影スタッフとの衝突もありますが、撮影は着実に進んでいきます。しかし一方で、デレックの弟であるマークがフェイスブック用の動画を編集している時、不気味な影を見つけ......。
映画スタッフの裏側に密着する形で記録された動画が次々と映し出されていく本作。デレックの元妻であるエイミーは主演として迎え入れられますが、記録映像をチェックしていたことで、デレックが悪口を言っていたことに気づきます。さらには、撮影スタッフで過去に霊を見たことがあるというカールは、曰く付きの小屋で撮影することをデレックから聞いていなかったことで苛立ちを隠せません。仲間割れが重なり、険悪すぎるモードが漂う中、クライマックスにはとんでもない結末に。血も飛び散るグロテスクシーンありで、観客もプチパニックに陥ります。「このホラー映画、甘く見ちゃだめだ......」と思わせられるエンディングに、ホラー好きの私はテンションマックスでした。ちなみに『テキサス・チェーンソー』や『悪魔のいけにえ』などホラー映画の傑作の脚本家も参加しています。
(文/トキエス)