もやもやレビュー

容赦ないタリバン兵の攻撃...絶体絶命の状況下で唯一生き延びたアメリカ兵士の実話『ローン・サバイバー』

ローン・サバイバー DVD
『ローン・サバイバー DVD』
マーク・ウォールバーグ,テイラー・キッチュ,エミール・ハーシュ,ベン・フォスター,エリック・バナ,ピーター・バーグ
ポニーキャニオン
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 戦争映画というものは、実話を脚色していることで賛否両論はあるものの、それでも平和ボケしてしまっている私たちに、注意喚起や、感動、そして恐怖を与えてくれます。好き嫌いが分かれるジャンルではありますが、そんな戦争映画の中で素晴らしい一本に出会いました。ネイビーシールズ史上最大最悪の惨事と言われている「レッド・ウィング作戦」で唯一生き残った隊員、マーカス・ラトレルのノンフィクション原作、マーク・ウォールバーグ主演の『ローン・サバイバー』です。

 2005年6月。アフガニスタンの山岳地帯にいたマーカス・ラトレル(マーク・ウォールバーグ)を含む4人のネイビーシールズ隊員たちは、偵察中に、子供を含む羊飼3人と遭遇してしまいます。急いで拘束しますが、子供を殺すなんてできないと4人で言い合いに。最終的に指揮官のマーフィは戦闘規則に従って3人を開放します。しかし、そこからすぐに総勢200名を超えるタリバンに囲まれ、銃撃戦を繰り広げることに。

 容赦無く襲いかかってくるタリバン兵士に対し、明確に1人ずつ殺めていくネイビーシールズ隊員たち。超人の精神力と戦闘力でタリバンに立ち向かいますが、数が多く、スピードも早いタリバン兵士たちにすぐさま囲まれてしまうのです。絶体絶命の中、仲間が被弾しても励まし合う隊員たち。生き抜こうと必死になる姿、傷口を泥でふさぐという壮絶すぎる対処法、指が亡くなっても銃を握る隊員......どのカットを切り取っても、彼らの苦痛と、彼らの強い団結力が伝わってきます。絶対助からないようなシチュエーションの中、マーカスが助かったきっかけになった人物とは? 意外な展開に涙が止まりません。鑑賞の際は、ぜひハンカチやティッシュのご用意を。

(文/トキエス)

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