もやもやレビュー

消えた名画と恋は意外な方向へ向かう『トランス』

トランス [AmazonDVDコレクション]
『トランス [AmazonDVDコレクション]』
ジェームズ・マカヴォイ,ヴァンサン・カッセル,ロザリオ・ドーソン,ダニー・ボイル
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HMV&BOOKS

監督ダニー・ボイルといえば、近年では『トレインスポッティング』の続編、すこし遡ると『127時間』や『スラムドッグ$ミリオネア』なんかが有名どころだろう。今回紹介したいのは2013年公開の『トランス』。『トレインスポッティング』の脚本家ジョン・ホッジとボイルが再タッグを組み、ギャングと、競売人、催眠療法士の美女から成る三角関係と、紛失してしまった名画の行方を複雑に絡ませた、トリッキーなミステリアス作品である。

競売人であるサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)は、ギャングと協力し、オークション会場から40億円相当の名画を盗み出すことになっていた。しかし計画は意外な動きを見せる。サイモンの不審な動きにより、彼はギャングのリーダー(ヴァンサン・カッセル)に殴られ、それが原因で記憶を失ってしまうのだ。
絵画の隠し場所はおろか、自身のことですら曖昧なサイモン。なんとしても絵画のありかを聞き出したいリーダーは、催眠療法士(ロザリオ・ドーソン)を雇い、記憶を復活させようとする......。もちろん、そう単純には行かず、物語は予期せぬ事態に陥っていく。

主役のジェームズ・マカヴォイは『X-MEN』でのプロフェッサーX役で人気が急上昇した青い瞳の人気俳優だが、個人的にはギャング役のヴァンサン・カッセルに注目したい。往年52歳のカッセルだが、昨年21歳のモデル・ティナと結婚。慎ましく素敵な結婚式の様子を写真で拝見していたのだが、今年4月には、第一子が誕生している。二人はアマゾンに別邸を構えているらしく、子供の名前は[アマゾニー]ちゃんだとか。

(文/峰典子)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム