もやもやレビュー

定番ホラーに飽き飽きしている方へ『MAMA』

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 ホラー映画好きの方の中には、「またこのパターンかよ!」とワンパターン化した展開にイライラする人も少なくないでしょう。私が思うに、映画ジャンルの中で、ホラーは一番「これだ!」とか「面白い!」とか思える作品が少ない気がします。もちろん「怖い!」も重要な要素ですが......。今回は、良質なホラーに出会いたいと思っている人におすすめの作品『MAMA』をご紹介。昨年大ヒットした『IT/イット "それ"が見えたら、終わり。』を手がけたアンディ・ムスキエティが監督のホラー。涙あり、恐怖あり、スリルありの作品です!

 不況がきっかけで共同経営者を殺害した投資仲介会社のジェフリー。精神的に病んだ彼は自宅に帰るやいなや、妻も殺害。そして幼い姉妹を連れ出し森の中をさまよいます。彼らが行き着いたのは、森の中にぽつんと立った古い小屋。そこで娘を殺そうとしたジェフリーでしたが、突如黒い影に襲われてしまいます。5年後、ジェフリーの弟ルーカスが全財産を使い姉妹の追跡していたことで、奇跡的に姉妹が発見されます。「小屋の中でどのように生き残ったのか」。彼女たちの精神状態に興味を持ったドレイファス博士のアドバイスにより、ジェフリーは恋人のアナベルとともに姉妹を引き取り、共同生活をスタートさせます

 バンドを組むロッカーのアナベル。ゴシックな見た目とは裏腹に、ルーカスに尽くし、優しく姉妹と接します。しかし、手をついてまるで4足歩行の動物のように家を走り回ったり、無言で見つめてきたりする不気味な姉妹に戸惑うアナベル。周りの環境に流されてしまったがゆえに過酷な状況に陥ってしまったアナベルが一番可哀想な立場。そのため、めちゃくちゃ感情移入してしまいます。そのアナベルの視点から見て、姉妹が本当に怖い。そして姉妹が母親のように慕っている "MAMA"の存在も怖い。......もう、全部怖い! その中でも注目してほしいシーンは、アナベルが見る悪夢。ある意味ホラーゲームをプレイしているような不思議な演出で、私は魅了されました! ちなみに "MAMA"を演じているのは、『REC/レック』シリーズなど数々のホラー映画で霊やクリーチャー役をこなすスペイン人俳優ハビエル・ボテット。彼の不気味な演技にも注目です。

(文/トキエス)

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